もうそろそろトイレトレーニングを始めようかなと思っているママの中には、いつ、何から、どうやって始めたらいいか悩んでいる人も多いのでは?今回はトイレトレーニングパンツについて紹介します。現役の保育士である、アンミッコ保育園・春アンミッコ保育園の山賀路子先生(ミッコ先生)に、トイレトレーニングパンツを賢く使ったトイレトレーニングを教えてもらいました。トイレトレーニングパンツの種類や使い方、トイレトレーニングの進め方を参考にしてください。編集部おすすめのトイレトレーニングパンツもチェックしてね。
先輩ママ100人アンケート
Q1トイレトレーニングは何歳から始めましたか?
トイレトレーニングをしていないというご家庭が約4割といちばん多い結果になりました。次に多かったのは、やはりトイレトレーニングにベターな2歳でした。
Q2.トイレトレーニングはどの季節から始めましたか?
トイレトレーニングをしているおうちの中で、ダントツはやはり夏。次点が春と、暖かい季節にトイレトレーニングをしていました。
Q3.トイレトレーニングパンツは何枚用意しましたか?
約半数がトイトレパンツを用意しなかったとのこと。トイトレパンツを用意したママは4枚、3枚が多く、洗い替えにストレスのないちょうどいい枚数のようです。
トイレトレーニングパンツとは?
トイレトレーニングパンツとは、おむつはずれ・トイレトレーニングのときに使う、いわば練習用パンツのこと。簡単にいうと、おむつと普通の布パンツの中間の存在です。いわゆる「おねえさんパンツ」「おにいさんパンツ」と呼ぶ、普通の布パンツとは違って、内側が何層かになっていて、少量のおしっこなら吸収します。
トイレトレーニングパンツは布と紙があります。
普通の紙おむつは、おしっこをしても肌表面は漏れず、履き心地も赤ちゃんにとって快適なようにつくられていますが、トイレトレーニングパンツは、おむつに比べて吸水性が少なく、おしっこをしたときのぬれた「不快感」が、わざと赤ちゃんに伝わるように作られています。「ぬれたパンツが不快」だから「次はトイレでおしっこをしよう」という気持ちにさせるのです。
いろいろな素材や機能のトイレトレーニングパンツがあるので、それぞれの特徴を知って、お子さんに合ったものをトイレトレーニングに活用してくださいね。
いつからトイレトレーニングをすればいい?
おしっこをためる力と、おしっこがたまったことを脳に伝える力と、おしっこを出すという脳の指令がつながっていきますが、これは驚くほど個人差があります。おむつが「ぬれていない」間隔が2時間あいたら、トイレトレーニングをスタートするといいでしょう。一般的には、1歳になったばかりではまだスタートするには早めで、1歳後半からトイレトレーニングに取り組むケースが多いようです。2歳でも遅くないと思います。
というのも、赤ちゃん時代は不快のときは泣く表現がほとんどですが、「快」「不快」という感覚を意識するのは1歳半ごろを過ぎてからだからです。
トイレトレーニングは、2~3歳の夏にスタートするのがおすすめです。保育園では、まずおにいちゃん・おねえちゃんがトイレでおしっこする様子を目にする機会が多くあります。すると、みんなおにいちゃん・おねえちゃんのマネをしようとするので、スムーズにトイレトレーニングが進みやすいのです。おうちでは、まずはママやパパがトイレでしているのを見せることから始めるといいでしょう。
トイレトレーニングを早く始めたからといって、早くおむつがはずれるわけではありません。保育園では「2歳のクラスでおむつが取れたらいいね」と言われています。
2歳児クラスは、その年に3歳のお誕生日をむかえる子どもがいるクラス。ですから、個人差はあるものの、3歳の春までにおむつがはずれるのを目標にしている…というわけです。
トイレトレーニングパンツの種類は?布製?紙製?
おもに、トイレトレーニングパンツは「布製」と「紙製」の2種類あります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、チェックしてみましょう。
布製のトイレトレーニングパンツとは?2層、3層、6層って?
布製のトイレトレーニングパンツとは、綿やポリエステルなどの布でできたトイレトレーニングパンツのことです。
布製のトレーニングパンツの股の部分は、おしっこを吸収するために何層かになっています。トイレトレーニングの段階や状況などに合わせて、2層、3層、6層と選びましょう。商品によっては、4層、5層のものもあるようです。
一般に、層が厚くなるほどもれにくいですが蒸れやすく、洗濯したときに乾きにくいものです。蒸れやすいのは赤ちゃんにとって負担ですし、洗濯物が乾きにくいのはママのイライラにもつながります。層が多いに越したことはないという訳でもないので選ぶ時は気を付けてください。
布製のトイトレパンツのメリット
布製のトイレトレーニングパンツは、見た目が「おにいさんパンツ」「おねえさんパンツ」の普通の布パンツに似ているので、赤ちゃんもおにいさん・おねえさん気分になって楽しんでトイレトレーニングができます。
デザインも豊富なので、赤ちゃんに好きな色柄のパンツを選ばせると、よりおにいさん・おねえさん気分になってやる気になりますよ。
また、紙製のトレーニングパンツよりも、おしっこやうんちの不快感がわかりやすいです。「快・不快」をわかることはトイレトレーニングにとってたいへん重要なこと。おしっこを失敗をして不快に思う、トイレでできたときの快の気持ちの両方の経験が大切です。この両方の経験から「次はトイレでしよう」という気持ちになって、トイレトレーニングがスムーズにいきやすいです。
布製のトイトレパンツのデメリット
布製のトイレトレーニングパンツは紙製に比べ、おしっこの吸収力が弱めです。おしっこの量が多いときは、もれてしまうこともあります。夜寝るときなどは6層にしてみてもいいかもしれませんが、夏場は蒸れやすいので気を付けてあげてください。
夜のおむつはずしは、昼のおむつはずしが完了してからにしましょう。おもらしをしてママがイライラするくらいなら、夜寝るときなどはトイレトレーニングパンツは避けたほういいかもしれません。
とくに、夏場のトイレトレーニングではトイレトレーニングパンツは蒸れやすく、あせもができやすいので、6層はあまりおすすめではありません。おうちで布製のトイレトレーニングパンツを使うときは、洗濯しても乾きやすい2層か3層を使ったほうがいいでしょう。
おでかけのときなどは、2層のトイレトレーニングパンツにトレーニングパッドをすると、赤ちゃんにもママにもいいでしょう。
紙製のトイトレパンツとは?
紙でできているトイレトレーニングパンツで、見た目は紙おむつのようですが、紙おむつよりは「不快感」を実感できるトレーニングパンツのことです。
紙製のトイトレパンツのメリット
一回のおしっこで、「おむつがぬれた」という感覚になるので、赤ちゃんが不快に感じやすくなっています。
紙製なので使い捨てができます。紙おむつと同じく使用後に捨てることができるので、洗濯の手間がいりません。また、布製とくらべてもれることがないのも、ママの家事の手間の軽減になります。
紙製のトイトレパンツのデメリット
紙製のトイレトレーニングパンツは、布製のトイレトレーニングパンツもそうですがおしっこのたびに交換する必要があります。
紙おむつよりも割高なので、布製のトレーニングパンツに比べてお金がかかります。
いつからトイレトレーニングパンツは使うべき?
トイレトレーニングのスタートに合わせて、早くても1歳後半、2~3歳の夏からトイレトレーニングパンツを使えばいいと思います。
トイレトレーニングに必要なもの
絶対に必要なものではないと思います。初めから「おにいさんパンツ」「おねえさんパンツ」でも問題ありません。心配なようならば「おにいさんパンツ」「おねえさんパンツ」にトレーニングパッドをプラスするのもいいですよ。トレーニングパッドも吸収力がないので、おしっこをすると「不快」を感じます。パンツのままおしっこをすると気持ち悪い、という感覚を感じさせることができます。
トイレトレーニングパンツの上手な使い方
不快な経験をさせることが大切なので、まずおしっこがもれてもいいお部屋作りをしてください。おうちなど、すぐにシャワーを使える環境のみ、布製のトイレトレーニングパンツを使うのがいいと思います。
おしっこがたくさん出る夜や、お出かけのときは紙おむつ使う、と割り切ったほうが、ママがおもらしでイライラすることもなく、赤ちゃんにとっても快適にトイレトレーニングができるのではないでしょうか。
トイレトレーニングパンツの選び方
布製か紙製かは、トイレトレーニングの進行状況やライフスタイル、好みに合わせて選べばいいと思います。
布製のトイレトレーニングパンツの層の厚さは、トイレトレーニングの段階や状況などに合わせて選んでもいいでしょう。
層が厚くなるほどもれにくいですが蒸れやすいので、2層か3層が使いやすいと思います。2層の布製トイレトレーニングパンツに、トレーニングパッドをプラスするのもおすすめです。
女の子・男の子におすすめの商品の選び方
女の子の場合も、男の子の場合も、基本はトイレトレーニングパンツは「自分で選ばせる」といいですよ。
「大好きなアンパンマンをおしっこで汚さないぞ」と、頑張るので、キャラものでも色柄でも、赤ちゃんの好きなものを選ばせてあげましょう。
東京都練馬区の「アンミッコ保育園」「春アンミッコ保育園」代表。保育の現場で培った経験と、元小児科看護師の経験を生かした的確なアドバイスは、Baby-moママからも大人気。