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2021.09.28

妊娠中のトラブル

妊娠中にコロナワクチンを接種した医師のワクチン解説【小児精神科医 内田 舞さん】


ワクチンの大きなポイントは「95%有効」と言われる予防効果

青木 日本ではインフルエンザやB型肝炎などの不活化ワクチンであれば、妊娠中でも打てますよね。

コロナワクチンもそれと同様に、打ってもいいととらえてよいのでしょうか。

内田 安全性は高いと思います。妊娠中に打てないのは「生ワクチン」。病原体そのものを体の中に入れるワクチンなので、妊婦さんは打てません。

mRNAワクチンにしてもインフルエンザワクチンにしても、ウイルス自体を体内に入れるわけではないので、感染はしません。

コロナワクチンの大きなポイントは、何よりもその予防効果です。

「95%有効」とニュースでもよく聞くと思いますが、これは非常に高い数値。一方、インフルエンザワクチンは40~60%台とわりと低めなんです。

インフルエンザワクチンに関しても、それでも打つ意味はあって、軽い症状ですむのでワクチンを打ったほうが体にはいい。

ワクチンを打ったけど感染してしまったという人もいるけれど、ワクチンを打ったおかげでかからなかった、という人はその何倍もいるんです。

青木 「95%有効」といっても、日本人はあと5%に目がいきがちです。

内田 この「95%」という数字は、「感染率」「発症率」「重症化率」のうち、「発症率」の値をさしています。

ただ、感染リスクについても研究が進められていて、効果は高いのではないかといわれています。

妊婦さんが重症化すると、人工呼吸器が必要な割合は3倍。死亡率は1.7倍

青木 かかっても重症化しないということが重要ですよね。

妊婦さんが万が一感染してしまった場合、どんなリスクが考えられますか?

内田 私がワクチンを接種しようと思った理由の一つでもあるのですが、妊婦さんの場合、同世代の女性よりも重症化しやすいということが挙げられます。

人工呼吸器が必要な割合も3倍、死亡率も1.7倍と報告されています。

また、コロナに感染した場合、早産のリスクも懸念されています。

呼吸困難・発熱が持続的に続いてしまうケースが多く、妊娠中は肺活量が低下しているため、そんな状態で肺疾患になってしまうと、より重症化リスクが高まってしまいます。

青木 妊婦さんの場合は、命の危険、そして赤ちゃんの早産といったリスクがいちだんと高まるということなんですね。
次ページ > 赤ちゃんへの抗体移行について

文/山川麻衣子

【監修】 内田 舞 小児精神科医

ハーバード大学医学部助教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長。子どもの心や脳の科学、一般の科学リテラシー向上に向け、三男を妊娠中に、新型コロナワクチンを接種した体験などを発信。3児の母。

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