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理数系科目とデザインや感性といったアートをかけあわせ、教科の垣根を越えて学ぶSTEAM(スティーム)教育。小学校ではプログラミング教育が必修化されるなど、日本でも徐々に浸透しつつあるものの認知度は低いのが現状。そもそも、STEAM教育はなぜ注目されているのでしょうか。STEAM教育の第一人者である、中島さち子さんにお話を伺いました。
●STEAM教育とは・・・
STEAMとは、科学(Science)、技術(Technology)、工学・ものづくり(Engineering)、芸術・リベラルアーツ(Art)、数学(Mathematics)の英単語の頭文字を組み合わせた造語。
多様化・複雑化する社会のなかで、自分で課題を見つけ解決していく力が必要とされています。STEAM教育では、それぞれの分野を総合的に学び、「倫理的思考力」や「問題解決能力」を養うことを目的としています。
理系科目であるSTEM(科学・技術・工学・数学)に、Art・Arts(芸術・リベラルアーツ)によるデザインや感性を組み合わせ、新しい発想を生み出す思考習慣(創造性)が身につくといわれています。
私は、世の中のあらゆるものには、これらのすべてが入っていると思っています。
よく世界は「音楽(音)」にあふれていると言いますけど、実は「形」のなかにも「数学(数式)」が入っているし、探そうと思うとけっこういろいろあるんですよね。
「STEAM教育」というと、最新鋭の教育のように捉えられがちですが、実は、縄文時代からSTEAMはあった、と思っています。
あるとき動物が道具を使うようになり、例えば土を掘ることができるようになった。アイデアの種からなにかが発明されて誕生する、これも「テクノロジー(技術)」なわけですよね。それから「エンジニアリング(工学・ものづくり)」もそう。いわゆる物作りですよね。何か作りたい、作りたくなっちゃうという気持ち。
子どもで例えるなら、砂場遊び。最初はただ楽しくて遊んでいるのだけれど、だんだんお城が作りたくなってくる。でも途中で崩れてしまって「どうしたら崩れないか?」と考え始める。
この時点で、砂という物質の特徴をとらえて、水をかけて崩れないように工夫したりしますよね。あとは「もっときれいに作りたい」という気持ちも芽生えてくる。これは「アート」の要素だったりもします。
STEAM教育では、こんな風に多方面からのものの見方を学ぶことができ、いろんな喜びやいろんなおもしろさを体験することができます。
もしかしたら教科書に書かれている事だって、間違っているかもしれない。私たちは地球に重力があることを当然現代では知っているわけですが、もっと違った不思議があるかもしれない、と考えてもいいわけです。
そういったわくわくや喜びが、まだまだ世の中にはあると思うと「先にたくさん知ってる」とか「誰よりも早くできる」とか、そういうのは割とどうでもよかったりするものなんですよね。