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2022.05.22

産後の悩み

マタニティブルーって何?乗り越えるにはどうしたら?【専門医監修】

出産した人ならだれにでもなる可能性がある「マタニティブルー」。産前から「こういうことがある」と知っているだけでラクになることもあります。いつから、どんな状態になるのか、安達知子先生に聞きました。

マタニティブルーの症状って?

待ちに待った赤ちゃんと会えて幸せなはずの産後。なのに、ちょっとしたことでイライラしたり、涙が出たり、何もやる気が起きず投げやりになるような時は、マタニティブルーかもしれません。

産後は、体調とともにホルモンバランスが激変します。この変化は自律神経やメンタルにも大きく影響して、軽いうつ傾向になったり、気持ちが不安定になったりします。

どんな人でもなる可能性があり、とまどうかもしれませんが、「今だけだから、仕方がない」と知っておくことでラクに過ごせるかもしれません。

産後うつとの違いは?


体は、お産から1週間ほどで新たなホルモン環境に慣れるはずですが、寝不足や育児疲れ、出産の疲れがとれないなどの条件が重なると、もっと回復は遅れるかもしれません。

マタニティブルーは、産後うつとは違います。あくまでホルモンバランスの変化による一時的な症状です。

一方、産後うつは、マタニティブルーをきっかけに、気持ちがふさぎ込む、体がだるい、眠気がとれない、何もする気力がないといった本格的なうつ状態になってしまうこと。

「赤ちゃんがかわいいと思えない」となったら非常に危険なサインです。我慢せず、早め早めに対処することが大切。産後1ヶ月以上経っても改善されない場合は、産院に相談しましょう。

家族や周囲はどうサポートしたらいい?

マタニティブルーや産後うつにさせないためには、家族や周りのサポートがとても大切です。

特に夫のサポートが重要。育児休暇をとることは難しくても、せめて少しでも早く帰宅してもらいましょう。「家事も育児もわからないからできない」と思わず、できることを少しずつ増やしてもらって。

もし、どうしても仕事が忙しくて時間的な余裕がない場合は、気持ちのうえでサポートする重要性をわかってもらうこと。「ありがとう」の一言だけでも、このあとの家族の絆づくりにつながっていきます。

できれば妊娠中から夫や実家のお母さんなどに、産後はマタニティブルーになりやすいことを説明し、気持ちを落ち込ませる言動は控えてもらえるとよいですね。

周りの人はこんなNGワードに気をつけて!

励ますつもりの一言が、実は傷つけることもあります。基本的には、ネガティブな言い方をしないこと。また、がんばっている姿を認めることが必要です。

【NG】もう少しがんばれ→【OK】よくがんばってるね
十分がんばっているママ、これ以上がんばらなくてOK!の気持ちを伝えてあげて。

【NG】みんなできることだよ→【OK】大丈夫だよ
「自分だけがうまくできないの?」という気持ちにさせないことが大事。

【NG】ママなんだから我慢→【OK】少し休んでいいよ
ママになったら突然なんでもできるわけではありません。ママ自身が成長する手伝いを。

【NG】それじゃダメ→【OK】それでいいんだよ
育児には正解も不正解もありません。一つの方法に固執しないで、ママの気持ちを尊重して。

【NG】泣かないで→【OK】泣いてもいいよ
泣くことは悪いことではありません。泣きたかったら泣くことで、そのあとがんばる力につながります。

マタニティブルーの乗り越え方とは?

もう一つ大事なのは、ママ自身も「がんばらなくちゃ」と思いすぎないこと。焦らずゆっくり、ママの生活に慣れていけばいいのです。まずは体をしっかり癒すことが大事。消化がよく栄養たっぷりの食事と、こまぎれでもいいので睡眠をとって体を回復させましょう。

1 体を休める

睡眠に勝る体力回復法はありません。授乳以外の仕事はすべて家族に任せて体を休めてください。家事は手を抜いていいのです。

2 声を出して誰かと話す

声を発するのは、息を吐きだすことでリラックスにつながります。話し相手がいない時は、ひとり言や赤ちゃんに話しかけるのでもOK。深呼吸も忘れずに。

3 泣いてもいい!と割り切る

何を見ても泣ける時は、思い切り泣いていいのです。涙には気持ちを癒す作用もあり、泣いたら意外と気分がスッキリすることも。

4 赤ちゃんとたっぷりスキンシップ

何より大事なのは、赤ちゃんをかわいいと思えること。たくさん抱っこしてたっぷりスキンシップを。

先輩ママの「マタニティブルー、こうして乗り切った」体験談

多くの人が経験しているマタニティブルー。先輩ママの声もぜひ参考にして。

「産後1週間は産院で一人でさびしかったし、続けて眠らない赤ちゃんを一晩中抱っこしたりと、つらくて泣いたこともありました。でも退院してからは、疲れていても夫がそばにいてくれるだけで心強かったです。産後ブルーには夫の優しさが一番の薬ですね」(E・Mさん)

「産後は食事の時間もろくにとれず、傷も痛くて…真っ暗なトンネルの中にいるような気持で過ごしていました。でも先輩ママたちの話を聞いて、みんな同じ道を通って来たんだと知った時、光が見えた気持ちになりました。『この状態もいつかは終わる』と信じることができました」(N・Mさん)

「初めて赤ちゃんがうんちを肌着までもらした時、『こんなに一生懸命やっているのに、どうして⁉』と、涙が止まらなくなったことがありました。でも、何回もいろいろな失敗を繰り返すうちに手際も良くなり、産後1ヶ月には元気に。育児は『習うより慣れろ』だと実感しました」(M・Nさん)



かつて、子育ては地域ぐるみでしていました。長い人類の歴史の中で、各家族だけで育児するようになったのは、ここ数十年のこと。上手に人に頼って育児をしていきましょう。

記事を読む⇒⇒⇒産後の肥立ちとは? 悪いとどうなる?いつまで続くの?

『はじめてママ&パパの妊娠・出産』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです。

【監修】 安達 知子 総合母子保健センター 愛育病院名誉院長・東京女子医大客員教授

1978年、東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局。米国ジョンズ・ホプキンス大学研究員、東京女子医科大学産婦人科助教授をへて、2004年から愛育病院産婦人科部長に。2006年より東京女子医科大学の客員教授に。2013年より愛育病院副院長を兼務し、現在は名誉院長。厚労省、文科省、内閣府などの各種委員会の委員などを務める、わが国の産科学会を担う中心的存在の一人。

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