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2022.11.22

SDGs

家畜にもストレスが!?〈アニマルウェルフェア〉って何?乳牛の飼育環境を知って、家族みんなでおいしい牛乳を飲もう!

こんにちは!北海道在住、元小学校教諭でママライターのますださくらです。今回のテーマは「牛乳」です。

青い空、緑の草原。その中にぽつりぽつりと牛さんがいてのんびり過ごしている…。“牛乳”と聞くとそんな光景が思い浮かびませんか?

わが家も牛乳にはお世話になっていますが、実は、牛乳を搾るために飼育されている牛は、過酷な環境にあることを知りました。今回は、乳牛の飼育環境について調べたことをお伝えします。

搾乳牛の73%が「つなぎ飼い」

牛乳を搾るために飼育されている牛がいます。その数、全国で約140万頭!(家畜改良センターによる統計。正確には2022年11月現在で1,393,038頭)。日本における乳牛の飼い方は二通り。

ひとつ目は、牛舎内にチェーンやスタンチョンと呼ばれる首かせで繋いで収容する「つなぎ飼い」で、全体の約73%ということが調査(平成27年 公益社団法人畜産技術協会による)でわかっています。

ふたつ目は、広い牛舎内を牛が自由に行き来できる「放し飼い」です。「フリーストール」「フリーバーン」という呼ばれ方もあります。

そして、「つなぎ飼い」と「放し飼い」それぞれと併せて行われるのが、草原を牛が自由に過ごす「放牧」です。

「つなぎ飼い」で良いお乳が出るの?ふと感じた疑問

平成27年の公益社団法人畜産技術協会の調査によると、「パドックや放牧地に毎日牛を放していますか?」という質問に対して、「毎日放し飼いをしている」の回答が12.5%、「パドックや放牧地がないので放していない」が64.8%の結果になっています。

365日24時間つなぎっ放し、または、一生を牛舎内で過ごす乳牛がいるとは…想像もつきませんでした。

私には2歳の息子がいますが、この現実を知ったとき、産後の自分を思い出しながら、こんな過酷な状況で良いお乳が出るのだろうか?と純粋に疑問に思いました。

でもこれは現実に起こっていることで、生産効率が上がり安価で手に入れることができるようになった牛乳のリアルな背景なのです。

「アニマルウェルフェア」を知っていますか?

人に飼われる動物たちを、そのような苦しみから解放しようという大きな動きがあります。「アニマルウェルフェア」という考え方で、日本ではあまり聞き慣れない言葉ですよね。

日本語では「動物福祉」と訳されることが多いのですが、畜産技術協会は「快適性に配慮した家畜の飼養管理」(農林水産省HP掲載「アニマルウェルフェアのすすめ」より)としています。本来のその動物らしさを発揮できる環境で飼育することで、生産性向上や家畜のストレス緩和につなげようとする取り組みです。

ちなみに牛さんは本来、「餌を与えられるより、自分で餌を探して刈り取り食べたいという欲求が強く、屋内よりも屋外で長く過ごすことを選び、日中の大半を牧草地で過ごします。自由に走り、飛び跳ね、体中で喜びを表現することもある(「牛乳を考え直そう」より」という動物なのだそうですよ!

なんてかわいらしい!!!喜びを感じ、存分に自分を表現しながら一生を過ごしてほしいと切に願います。

日本は「動物福祉後進国」

実は先進国の中で日本は完全に置いてきぼり…。ヨーロッパでは、牛のつなぎ飼いの規制が以下のように進んでいるそうです。

●デンマークでは1980年代には85%だったつなぎ飼いが2020年までに禁止

●スイスでは2008年以降、つなぎ飼いの牛は2週間以上続けて屋内にいてはならず、夏には最低60日間、冬には30日間外に出さなくてはいけないという動物福祉条例あり

●オーストリアでも乳牛のつなぎ飼いの場合、年間90日は放牧させないといけないという規定あり

日本はというと、「農林水産省が普及に努めている」というのが現状です。これから、生産者や消費者に寄り添った法整備がどんどん進んでいくことが期待されますね!

「つなぎ飼い」ではない牛乳を買ってみませんか?

とはいえ、私たち牛乳をいただく側も、何もせずに法整備を待っているだけはもどかしい!私たちができる可能な限りのなかで、「放牧」や「放し飼い」を実施している以下のような農場の牛乳や、乳製品を選びませんか?

しあわせ乳牛株式会社
八丈島牛乳株式会社
須藤牧場
町村農場
宇野牧場
あすなろファーミング
(筆者調べ)

他にもたくさんの農場がありますので、「放牧 牛乳」や「放し飼い 牛乳」などで検索してみてくださいね!

ここで紹介した牛乳のお値段は通常の牛乳の倍、またはそれ以上するものもあります。でもね…一度考えてみてほしいのです。

牛乳が出せる牛さんは、出産した母牛です。本来そのお乳は、子牛ちゃんのもの。牛乳について知った今、「毎日飲むもの」から「貴重なお裾分け」へと考え方が変わった私です。

ちなみに、ますだ家の1ヶ月のミルク事情はというと…

【以前】 牛乳約180円×4本=月に720円
【現在】 牛乳約450円(価格はさまざまですが)×1本+イオンのオーガニック豆乳約190円×1本=月に640円

牛乳はお裾分けであることと、豆乳もかなりの手間がかかっていることから、乳製品は嗜好品!という考え方に変わったこともあり、牛乳を買う量も減りました。
宇野牧場さんのおもしろいネーミングの牛乳「宇野牧場史上 最高峰の牛乳 に辿り着きました。」。サラッと飲みやすいのにバターのような風味でおいしいです。
あすなろファーミングさんのバターもおいしい!

最後まで読んでくださったママさんへ。お乳仲間(笑)として、お母さん牛が過ごす環境が少しでも良くなるように…との願いを込めて牛乳を購入しませんか?
_______
記事を読む⇒⇒⇒フォローアップミルクや牛乳はいつから?乳汁の種類とステップアップのタイミング【管理栄養士監修】
記事を読む⇒⇒⇒男の子の身長はどこまで伸びる?わが子の背を伸ばすための生活習慣とは?【医師監修】

ますだ さくら ライター・元小学校教諭

北海道在住、家族構成は夫と息子(2歳)。元小学校教諭で小中高教員免許をもつママライター。得意分野は、エシカル・教育・子育てなど。エシカルコンシェルジュ11期生。Instagram▶さくら ❀ やさしくエシカルに暮らしたい

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