生後5~6ヶ月ごろにスタートする離乳食。料理が得意であろうとなかろうと、初めてのことだからいろいろと不安になりますよね。厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」には、離乳の開始について以下のように書かれています。
●首のすわりがしっかりして寝返りができ、5秒以上座れる●スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる●食べ物に興味を示す赤ちゃんの発育や発達には個人差が大きいので、ふだんの様子をよく観察しながら、赤ちゃんの「食べたがっている」サインに気づくことが大切。家族が食べていると、食べ物をじっと見つめる、手を伸ばしてくる、よだれが出ている……などがそのサインです。
大人は“お手本”として目の前に座っている
「子どもが寝たあとに、親は食べよう」という家庭はとても多いのですが、大人が食べているときに、赤ちゃんがそばにいる環境が理想的です(炊飯器や鍋など熱いものがあるときは、やけどに要注意)。赤ちゃんは見て学習する生き物なので、ママやパパの口の動かし方、かみ方、嚥下の仕方、箸やスプーンの使い方をじっくり見て学んでいます。ママやパパが違う時間に食事していると、「食べる」という行為を見ることがなくなってしまうのです。
食事=楽しくおいしいという演出を
赤ちゃんは大人と同じものを食べられないので、かむ力や消化吸収力に合わせて食材のかたさや大きさを変えた練習が必要です。つまり、離乳食というのは、
●固形物に慣らしていく練習●母乳やミルクでは足りなくなってくる栄養をとる食事●一生続く1日3回の食事を楽しくおいしく食べる始まりの地点「練習」ということがフォーカスされがちですが、ぜひ「食事=楽しい、おいしい」となる工夫を。食事が幸せと思えたら、1日に3回は幸せが訪れるということ。たくさん食べる子も、小食な子も、進みがゆっくりな子もいて悩むこともありますが、赤ちゃんの個性に合わせて行きつ戻りつしてOK。
「いただきます」「ごちそうさま」「もったいない」。第三者に対する思いやりもはぐくみながら、真剣な顔になりすぎずに笑顔で離乳食を始めてくださいね。
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