寒い季節には大人でも唇の乾燥が気になりますが、それは赤ちゃんも同じ。赤ちゃんの唇の乾燥が気になる時には、大人と同じように「リップクリーム」を塗ってもよいのでしょうか?また、塗ったものが赤ちゃんの口に入ってしまうのも気になるところ。赤ちゃん向けリップクリームの選び方やおすすめ商品もご紹介します!
赤ちゃんにリップクリームは必要?
唇は顔などに比べて皮膚が薄く、皮脂腺が少ないという特徴があります。つまり、皮脂の膜で覆われないため、刺激や紫外線、乾燥に弱いのです。
赤ちゃんも大人も、乾燥が気になるときに放っておくと、唇が切れて血が出てしまうことになりかねません。
大人が唇の乾燥が気になるときは、赤ちゃんも同様に乾燥してるので、リップクリームを塗ってあげるとよいでしょう。
赤ちゃんのリップクリームはどんなものを選べばいい?
やはり「赤ちゃん用」が安心
大人用のリップクリームには、唇によいとされる成分・美容効果を狙った成分など様々なものが入っていますが、赤ちゃんに使うリップクリームは、低刺激をうたっているものがメインです。
美容成分などが入っておらず、シンプルな成分で作られたもの、赤ちゃん用として売られているものを選びましょう。
形状は2種類。好きなほうを選んで
赤ちゃん用のリップクリームの形状には、大きく分けてスティック型とチューブ型があります。
・スティック型スティック型は口紅のように繰り出すもの。赤ちゃんの肌になじみやすいよう、大人のリップクリームよりやや柔らかいものが多いです。
長く繰り出し過ぎると戻らなくなったり、折れたりしやすいので注意しましょう。大人用も同様ですが、素材によっては炎天下に置いておくと溶けてしまうものもあるので、暑い季節は置く場所に気を付けましょう。
・チューブ型 チューブ型は、リップグロスのように小さなチューブに穴があいていて押し出して使うもの。指にとって塗っても、先端が塗りやすい形状ならそのまま塗ってあげてもいいでしょう。
こちらはスティック型のように折れることはないものの、量が減ってくると出しにくくなるのが短所です。
主成分は「無鉱物油」と「ワセリン」。ママの好みでチョイス
赤ちゃん用のリップクリームには無鉱物油の商品と、ワセリン(鉱物油)を主成分とする商品があります。
ワセリンは石油製品なのですが、化粧品に使われる白色ワセリンは精製度合いが高く、安全性が高いもの。皮膚科でも保湿剤や軟膏の基材として使われるものですから、信頼できる成分といえるでしょう。
無鉱物油にこだわるメーカーがある一方で、ワセリンは保湿剤として肌の弱い人にも広く使われています。ママの好みで選んでよいでしょう 。
これってどうなの?赤ちゃんのリップクリームを選ぶ時の注意点
Q.赤ちゃんのリップクリームに、はちみつが入っていても大丈夫?
乳児ボツリヌス症を防ぐために、1歳までの赤ちゃんにはちみつを与えてはいけませんが、赤ちゃん用のリップクリームの中には、保湿効果のためはちみつが入っている商品があります。
リップクリームが口に入ることを考えると、1歳までの赤ちゃんに使うリップクリームは、はちみつ入りを避けるのが無難です。
Q.赤ちゃんのリップクリームに、蜂の巣からできている「ミツロウ」が入っていても大丈夫?
ミツロウ(蜜蝋、ビーワックス)は蜂の巣を溶かして精製し蝋成分を取り出したもので、リップクリームや口紅を固形にするために使われています。
赤ちゃん用のリップクリームにも入っていることがありますが、はちみつほど過敏になる必要はないと言われています。
ただ、はちみつに関わる成分なので、気になる人は避けた方が無難です。
Q.赤ちゃんのリップクリームは無添加がいい?
赤ちゃんが使うものなので、なるべく自然に近いもの=無添加であれば、よりよいでしょう。
リップクリームに使われている油脂の中には酸化しやすいものもあるので、酸化防止剤が使われている場合がありますが、自然派・無添加の商品には、ビタミンE(トコフェロール)、ローズマリー葉エキス、ブドウ種子エキスなど、酸化防止の効果がありつつ、安全性も高いものが使われていますので安心です。
Q.アレルギーが気になる!リップクリームのどの成分に注意すべき?
赤ちゃん用リップクリームの成分にも、人によってはアレルギーの原因となる成分が入っています。体質が気になる赤ちゃんの場合、いきなり使わずにパッチテストをするとよいでしょう。
注意して見ておきたい成分を見ていきましょう。
ラノリン
羊毛についている脂を精製したもの。高い保湿力があり、リップクリームにもよく使われています。
ラノリンはアレルギーになる人がいることから、近年化粧品に使われているのは「吸着精製ラノリン」という精製度の高いものになっています。こちらはアレルギーの起こる可能性は低いと言われています。
とは言え、ウールやラノリンにアレルギーがある場合、注意が必要です。
ナッツ類の油脂
自然派のリップクリームには植物性油脂が多く使われています。その中にはマカデミアナッツ油などナッツ由来の油脂が使われていることがあります。
マカデミアナッツ油やアーモンド油、サンフラワーオイル(ひまわり種子油)などは肌によいと言われる油脂のひとつですが、ナッツにアレルギーがある場合、注意が必要です。
アボカド油
自然派のリップクリームには、アボカド油が使われていることもあります。アボカド油も肌によいと言われる油脂のひとつですが、アボカドにアレルギーのある人がいます。
アボカドは天然ゴムと共通の成分があり、ラテックスアレルギー(ゴムアレルギー)の人は、アボカドにアレルギーを起こすことがあるため注意しましょう。