この記事は、赤ちゃんが使う「歩行器」についてまとめたものです。歩行器は便利で楽しい反面、発達によくないのでは?という話も聞きますね。実際のところはどうなのか、使う際にはどんなことに注意すればいいのか、小児科医に聞きました。
赤ちゃんの「歩行器」とは
まだ歩けない赤ちゃんでも、乗せれば自分で移動できるのが「歩行器」。上半身を支えるドーナツ状の上部と、車輪のついたボトムで成り立っています。
移動しても転ぶ心配がないので、恐怖心が消え、喜んで動き回る子もいます。「ベビーウォーカー」などと呼ばれることもあります。
「歩行器」はいつから使う?いつまで使う?
しっかりおすわりできるのが条件
赤ちゃんのあんよをサポートしてくれる「歩行器」ですが、いつから使ってもいいというわけではありません。腰が安定して、支えなしでもしっかりおすわりできることが条件です。
おすわりし始めの赤ちゃんは、しばらくすると体が前に倒れたり、グラついたりしますね。こうした状態で歩行器を使うのはまだ無理。
おすわりで体をひねったり、振り向いたり、周囲に置いたものを手にとったりできるようになったら、歩行器が使えます。
市販の歩行器には必ず対象年齢が書いてあるので、それも確認しましょう。メーカーによって多少の違いはあるようですが、生後7~8ヶ月からというものが多いです。
対象月齢とおすわりの様子を見て、使えるかどうかを判断してください。
いつまで使うかは赤ちゃん次第
歩行器は歩けない赤ちゃんの移動をサポートするものです。ですから、自分で歩けるようになった赤ちゃんには必要ありませんし、本人もあまり喜ばなくなってきます。
運動能力が発達してくると、歩行器から出ようとして思わぬ事故につながることもあり得ます。
1歳~1歳3ヶ月ごろを目安に、あんよがしっかりしてきたら、そろそろ歩行器は卒業です。
赤ちゃんの「歩行器」のメリット
赤ちゃんは嬉しい
歩行器に乗ると、赤ちゃんは自分の行きたいところに移動できます。周囲のことすべてに興味津々の時期なので、これは嬉しい。機嫌がよくなり、一人遊びを楽しむ子もいるでしょう。
トレイのついた歩行器なら、一人で遊びながらおやつを食べたりすることもできます。
ママは安心
はいはいやつかまり立ちが始まった子の動きは危なっかしいものです。すぐに手を差し伸べられるようにしていないと危険なところに移動したり転んだりするので、目が離せません。
でも、歩行器に乗っていれば、少しの時間なら一人にしておけます。ママが洗濯物を干す間、食事の支度をする間など、目の届く範囲で歩行器に乗せておけば安心ですね。
赤ちゃんに「歩行器」は必要?発達によくないって本当?
忙しい育児の合間にちょっとホッとできる時間がとれるなど、メリットのある歩行器ですが、そもそも赤ちゃんに必要なものなのでしょうか。
歩行器は赤ちゃんの移動をサポートするものですが、乗せたから早く歩けるようになるというわけではありません。使わないと一人遊びができなくなるとか、好奇心の芽が育たないというものでもありません。
ですから「必要かどうか」と言われれば、必要ではありません。
お楽しみのちょっとしたおやつや好きなテレビ番組のように、ママやパパの考えで取り入れるかどうかを決めればいいものです。