いよいよお産本番!陣痛がピークになっていく最中に必要になるのが「いきみ逃し」。そもそもいきみ逃しとは何なのか、いきみ逃しにオススメな方法を解説します。先輩ママたちの体験談&助産師さんの頼もしいアドバイスでいきみ逃しの予習をしておきましょう!
そもそも「いきみ逃し」って?
赤ちゃんの頭が下りてきて陣痛がピークに近づくと、排便したいような、いきみたい感覚が出てきます。お産が進んでいる証拠です。でもこのとき、子宮口が十分に開いていないことも。この中途半端な状態でいきんでしまうと、子宮口がむくんだりして、余計に開きにくくなり、赤ちゃんが出てくるのにも時間がかかります。子宮口が裂けて出血量が多くなる危険もあります。
このようなリスクを避けるために、子宮口が全開大(10cm程度)まで、いきみたい感覚をやり過ごす必要があります。これが「いきみ逃し」です。
覚えておきたいお産の流れ
お産のとき大事になるのが「いきんではいけないとき」と「いきむタイミング」をしっかり見分けること。そこで、いきみ逃しのコツを伝授する前に、まずはお産の簡単な流れを知っておきましょう。
分娩第1期=陣痛がはじまります
分娩の時間は、定期的な陣痛が10分間隔(1時間に6回)できているのを助産師や看護師が確認してから数えます。このころの子宮口の大きさは約2cm程度。ここから子宮口が徐々に開き、全開大になるまでの時間を「分娩第1期」と呼びます。所要時間は初産婦で10~12時間、経産婦の場合は4~6時間が目安。
陣痛の間隔は時間の経過とともに少しずつ短くなっていき、それと同時にいきみたくなる感覚を覚えるようになります。特に、子宮口が約4cm開大になってから全開大になるまでの期間(医学的には「活動期」と呼ばれます)は急速に子宮口が開くため、陣痛の痛みはどんどん強くなり、赤ちゃんの頭が降りてくるタイミングに合わせて、いきみたい感覚も強くなります。ただ、まだ子宮口が開ききっていないため、いきんではいけません。
分娩第2期=いきんでOK!
子宮口が開ききってから赤ちゃんが出てくるまでの時間を「分娩第2期」と呼びます。初産婦は2~3時間、経産婦で1~1.5時間程度の時間がかかります。
この段階までお産が進めばいきんでOKになります。ただ、子宮口が全開でも赤ちゃんの頭が降りきっていないことがあり、そのような場合は子宮口が開ききってからもいきみ逃しを続ける必要がある場合も。
力を入れるタイミングは「陣痛が強くなったピーク」の瞬間。自分では判断が難しいので、医師や助産師が「はい!今いきんで!」とタイミングを伝えてくれます。しっかりと耳をかたむけ、陣痛の波に合わせていきみをくわえることを意識するようにしましょう。
分娩第3期=最後の踏ん張りどころです
赤ちゃんが産まれたあと、軽い陣痛が起こり胎盤が出ます。胎盤は自然に体外に排出されるため、このときにいきむ必要はありません。初産婦で15~30分、経産婦で10~20分ほどの時間がかかります。
先輩ママに聞きました!いきみたくなったのはいつごろ?
先輩ママ100人のアンケート結果はこのような結果に。半分近くのママは子宮口がほぼ全開大になってからいきみたい感覚が来たそう。一方で、陣痛の感覚が短くなってきた段階ですぐにいきみたくなったママも4割近い結果に!
無痛分娩の予定が普通分娩に(涙)。痛みに超弱い私が超激痛に耐えた!
無痛分娩するはずが、予定日より早く陣痛がきてしまい、しかも麻酔科の先生が不在のため普通分娩で出産することに。陣痛の痛みには、音楽を聴いたり、痛いけど家族とおしゃべりをしたりして、とにかく「気を紛らわす」ことに集中。いきみ逃しの神アイテムはテニスボールです!(東京都 いっちゃんママさん24歳、Iくん1歳2ヶ月)
いきみたいのにいきめないなんて。陣痛よりつらくて過酷だったー!
予定日まで10日もあったので、カフェでお茶していたら陣痛が。陣痛は生理痛の重いような想定内の痛みだったけど、いきみたい感覚がハンパない!ウンチが出そうな感じを助産師さんに手で押してもらっていきみを逃しました。夫の手だと、力が弱くて全然ダメでした(笑)。(東京都 M・Sさん28歳、Sちゃん1歳)
陣痛がキターッって思ったとたん、同時にいきみたい衝動に!
陣痛の痛みより、いきみをがまんするほうがつらかったです。陣痛スタートと同時に出てきそうな感覚に陥り、すごく苦しかった~。(大分県 はまちゃんさん27歳、Sちゃん10ヶ月)
自分の髪の毛を引っ張って、いきみをガマンしました
陣痛には息を長く吐く呼吸法を、いきみ逃しには、自分の髪を引っ張って、いきみたくてしょうがない気持ちを紛らわしました(笑)。(埼玉県 A・Tさん26歳、Tくん1歳2ヶ月)