親にとって子どもの名前は、「こんな人に育ってほしい」という思いを込めてつける大切なもの。
最近はおしゃれで個性的な名前も多く、外国人やアニメのキャラクターの名前に漢字をあてる名づけも少なくありません。中には「コレ、いったいどう読むの?」と悩むような、いわゆる”キラキラネーム“に遭遇することもありますよね。
戸籍には「読み仮名」がない
今、この“キラキラネーム”など、漢字本来の読み方と異なる名前の読み方を規定すべきかどうかが、法務省の法制審議会で話し合われています。
現在の戸籍には「読み仮名」の記載はありません。出生届には読み仮名の欄がありますが、単に利便性のためにあるだけ。つまり、完全な当て字でも戸籍法上は問題がないのです。
ただ、マイナンバーカードなど行政がデジタル化を進めるにあたり、ひらがなやカタカナのほうがデータを検索しやすいこともあり、戸籍に読み仮名を入れる法改正が検討されているのだそう。
そこで、今後議論の対象になるのが、読み仮名の自由をどこまで認めるのかということ。2022年に発表された法制審議会の中間試案では、
●どんな読み仮名をつけてもOK(※「悪魔」など公序良俗や子どもの福祉に反する名前は除く)
とする自由度の高い案もある一方で、
●「漢字の音訓や慣用的な読み方」と「漢字との関連性が認められる読み方」ならOK
とする規定が厳しい案も出ているのだとか。
例えば「有夢路」(アムロ)は、漢字の音訓で(あむろ)と読むことができますね。また、「緑夢」(グリム)は「緑」を英語にすると(グリーン)で、略して(グリ)。これは、漢字との関連性がある名前と考えられるのでOK。
また、「光宙」(ピカチュウ)については、光っている様子を表す(ピカ)と「宙」の音読みを組み合わせたもので、「ギリギリ許されると解釈できるかもしれない」と法務省の担当者は語っているそうです。
驚きのキラキラネームは果たして…?
一番規定が厳しい案でも「光宙」(ピカチュウ)がOKならば、キラキラネームと呼ばれる名前の多くが認められることになりそう。
とはいえ、世の中には想像を超える名前があるようで…。以前、編集部が20~40代の既婚女性100人に実施したアンケートで、「今までで一番驚いたキラキラネームを教えてください」と尋ねたところ、こんな驚きの名前がありました。
●音楽(ドレミ)
●蛍(ネオン)
●主人公(ヒーロー)
●宇宙(コスモ)
●紅玉(ルビー)
●今鹿(ナウシカ)
●泡姫(アリエル)
●小笛(ピッコロ)
●根性(ガッツ)
●月(ムーン)
●火星(マーズ)
月ちゃんと火星ちゃんは双子だそうです。両親がセーラームーンが大好きでつけた名前だとか(^^; これらは「漢字との関連性が認められる読み方」になる??
一方で、こんな名前も。
●一二三(ワルツ)
●三二一(ミニー)
●煌流(ノエル)
●穂愛夢(ポエム)
●椀光子(ワンピース)
●純亜(ピュア)
よくぞ考えた!と思わず関心してしまうものばかり。中間試案の規定が一番ゆるい案ならば、これらの名前も認められることになりますね。
法務省は、2023年の通常国会での改正案提出を目指しているそう。果たしてキラキラネームがどこまでOKになるのか、注目したいと思います。
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