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離乳食期の赤ちゃんにとって欠かせない栄養素のひとつ「鉄」。予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんによると「生後7~8ヶ月頃から貧血になりやすくなる」そう。「鉄」不足になることで赤ちゃんにどんな影響があるのか、また鉄を補うために必要な栄養について伺いました。
おなかの中でお母さんからもらった鉄は、生後半年ほどで枯渇し、母乳に含まれる鉄もガクンと減っていきます。
そのため、生後7~8ヶ月頃から、どの子も貧血になりやすいのですが、特に「早産で低出生体重児だった」「ママが貧血」「完全母乳で離乳食をあまり食べない」などの場合に、鉄欠乏性貧血のリスクが高くなります。
でも、赤ちゃんは血液検査をする機会もないですし、親は鉄欠乏性貧血になっていても気づけないことが多いです。
鉄は、脳の中枢神経の発達に影響するため、欠乏すると少しの刺激でよく泣く、落ち着きがない、発語が遅れるなどの様子が見られるようになります。赤ちゃんの貧血は、大人とは違って、発達への多大な影響があるんです。
動物性のヘム鉄のほうが吸収率が高いので、生後9ヶ月以降は肉や魚の赤身をとり入れてくださいね。市販の粉末レバーもおすすめです。
また、鉄不足が心配であれば、生後9ヶ月以降にフォローアップミルクを足す方法もあります。
肉や魚が食べられない生後5~6ヶ月頃(離乳食初期・ゴックン期)は、なめらかな舌ざわりの豆腐が優良なタンパク質源であり、鉄の供給源にもなります。
豆腐の栄養が凝縮されていて、大豆製品の中で最も鉄とカルシウムが豊富。パウダー状で、つくねやハン
バーグに混ぜやすい。
発酵によって、鉄、亜鉛、ビタミンKなどの栄養価が大豆以上に。生後7~8ヶ月頃(離乳食中期・モグモグ期)以降、小粒を刻むか、ひき割りから始めてみましょう。
生後7~8ヶ月頃(離乳食中期・モグモグ期)から、鉄の豊富な赤身の魚(まぐろ、かつおなど)が解禁です。大人の刺し身を1~2枚、取り分けて加熱するのが手軽!
生後9~11ヶ月頃(離乳食後期・カミカミ期)は牛肉・豚肉も食べさせてOKに。赤身は低脂肪で鉄が多く、胃腸に負担をかけません。
卵黄に鉄が多く含まれています。生後5~6ヶ月頃(離乳食初期・ゴックン期)におかゆや野菜、豆腐、白身魚に慣れたら、「固ゆで卵黄」をごく少量から試します。
●卵黄を少量からスタート
熱湯で20分ほどゆでた固ゆで卵の殻をむき、卵黄の中央部分を耳かき1杯程度すくいます。おかゆや野菜ペーストなどに混ぜると食べやすいです。
ほうれん草、小松菜、かぶの葉などの青菜は、鉄を豊富に含んでいます。肉や魚より吸収率は低いものの、大切な供給源です。
〈材料〉2回分
ほうれんそうの葉・・・5g(大1枚)
卵黄(固ゆで)・・・1/4個
ごはん・・・15g
水・・・100ml(様子を見て足す)
〈作り方〉
1 ほうれん草はやわらかくゆで、なめらかにすりつぶす。
2 鍋に卵とかぶるくらいの水(分量外)を入れて中火にかけ、沸騰してから20分ほどゆでる。水にとって冷まし、殻をむいて白身と黄身に分ける。
3 鍋にごはん、水を入れて中火にかけ、煮立ったら弱火にし、ふたをして20分ほど煮る。
4 ①に②の卵黄1/4個(初めての場合は耳かき1杯程度にする)、③を合わせ、なめらかになるまでつぶしながら混ぜる。
POINT
卵黄は耳かき1杯分~1/4 個まで。ほうれん草は鉄と、鉄の吸収を高めるビタミンCも同時にとれます!
〈材料〉2回分
まぐろ・・・20g(刺し身2切れ)
キャベツ・・・20g(中1/3枚)
玉ねぎ・・・10g(1cm幅のくし形切り1個)
にんじん・・・10g(7mm幅の輪切り1個)
じゃがいも・・・20g(中1/8個)
だし・・・100ml
しょうゆ・・・好みで2~3滴
〈作り方〉
1 にんじん、じゃがいもは皮をむく。まぐろと野菜をすべて2~3mm角に切る。
2 鍋に①、だしを入れ、やわらかくなるまで煮る。しょうゆを加え、味をととのえる。
POINT
ふだん家にある野菜をたっぷりと。赤身の魚でタンパク質+鉄をしっかりとれて、栄養バランス満点。
〈材料〉2回分
牛ひき肉・・・30g(大さじ2)
玉ねぎ・・・15g(1.5㎝幅のくし形切り1個)
トマトジュース(食塩不使用)・・・40ml
無調整豆乳・・・大さじ1
てんさい糖・・・小さじ1/4
塩・・・少々
〈作り方〉
1 玉ねぎは粗みじんに切る。
2 鍋にトマトジュースを入れて熱し、煮立ってきたら、①、牛ひき肉を加える。肉に火が通り、玉ねぎがやわらかくなるまで煮る。
3 豆乳を加え、再び煮立ったら、てんさい糖、塩を加えて味をととのえる。
POINT
生後9~11ヶ月頃(離乳食後期・カミカミ期)から牛肉や豚肉がOKに。牛肉は値段が高くても、断トツに鉄が多いので「鉄のコスパ」は優秀です。
〈材料〉6個分
まぐろのたたき・・・80g
高野豆腐パウダー・・・15g(大さじ3弱)
水・・・40ml
A
溶き卵・・・1/2個分
おろししょうが・・・小さじ1
塩・・・ひとつまみ
酒・・・小さじ1
しょうゆ・・・少々
ごま油・・・小さじ1
〈作り方〉
1 ボウルに高野豆腐パウダーと水を入れ、吸水させる。
2 ①にまぐろのたたき、Aを加え、粘りが出るまでよく混ぜる。6等分し、平たい円形にととのえる。
3 フライパンにごま油を熱し、②を並べて焼く。焼き色がついたら返し、ふたをして弱火で4分ほど焼いて火
を通す。
POINT
包丁いらずで、混ぜて焼くだけで、鉄リッチなメインディッシュに。大人のおつまみにも。冷凍保存もOK。
●余った分は保存容器に入れるかラップで包み、冷蔵で1日、冷凍で1週間保存可能。必ず再加熱してから与えてください。
●てんさい糖は、きび砂糖やオリゴ糖でも代用可。
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スタイリング・調理/ダンノマリコ レシピ制作/伊藤ちさき、山田綾香(ともにラブテリ トーキョー&ニューヨーク)文/水口麻子 撮影/佐山裕子 『Baby-mo(ベビモ)2022年秋冬号』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです