離乳食の豚肉はいつから始める？調理のポイントと後期・完了期のおすすめレシピ8品【管理栄養士監修】

疲労回復に効果的なビタミンB1が豊富な「豚肉」。離乳食ではいつから食べさせてOKなのでしょうか？そこで今回は、離乳食で豚肉を取り入れる際に注意したいポイントのほか、食べさせる量と形状の目安、冷凍保存の方法を紹介します。おすすめレシピもぜひ参考に！

離乳食で豚肉はいつから食べられる？

離乳食で肉を食べさせる順番は、鶏肉（ささみ→胸肉→もも肉）→牛肉→豚肉の順番が基本です。

アレルギー予防のため、豚肉を食べさせるのは生後9～11ヶ月（離乳食後期・カミカミ期）から。生後5～6ヶ月頃（離乳食初期・ゴックン期）、生後7～8ヶ月頃（離乳食中期・モグモグ期）は食べさせません。

同じく生後9～11ヶ月（離乳食後期・カミカミ期）から牛肉を食べられるようになりますが、牛肉にある程度慣れてから豚肉を食べさせるのがおすすめです。

離乳食に使う豚肉の選び方は？

脂肪の多い肉は胃腸に負担がかかるため、離乳食では、脂肪の少ないヒレやももなど「赤身肉」を選びます。豚ひき肉も同様に「赤身ひき肉」のものにしましょう。

牛豚を混ぜた合いびき肉は、1歳～1歳6ヶ月頃（離乳食完了期・パクパク期）から。ただし、脂肪が多いものは避けるようにしましょう。

豚肉に含まれる栄養素は？

豚肉には、疲労回復に効果的なビタミンB1がダントツに豊富。玉ねぎやねぎと一緒に調理すると、吸収率もアップします。

離乳食で使う豚肉の量と形状の目安は？

●生後5～6ヶ月頃（離乳食初期・ゴックン期）
まだ与えません。

●生後7～8ヶ月頃（離乳食中期・モグモグ期）
まだ与えません。この時期に与えていいのは鶏肉のみ。

●生後9～11ヶ月頃（離乳食後期・カミカミ期）
豚赤身ひき肉に片栗粉少々を混ぜて1cm大に丸め、フライパンで焼く。
目安量…15g／1回分

●1歳～1歳6ヶ月頃（離乳食完了期・パクパク期）
豚赤身ひき肉に片栗粉少々を混ぜて1cm大に丸め、フライパンで焼く。または豚赤身薄切り肉に片栗粉少々をまぶして刻み、フライパンで炒める。
目安量…15～20g／1回分

離乳食で使う豚肉の調理のポイントは？

豚肉をゆでるときは1枚ずつ熱湯へ

豚薄切り肉をゆでるときは、たっぷりの熱湯を沸かして1枚ずつ広げて入れ、さっと火を通してざるに上げます。（一度にたくさん入れると、湯の温度が下がってしまうので注意）。
ざるに広げた薄切り肉は、ラップをかけて冷ますと乾燥を防ぐことができ、しっとりします。片栗粉をまぶしてゆでても、つるんとした食感に。粗熱がとれたら刻みます。

離乳食で使う豚肉の冷凍保存法は？

豚ひき肉はそぼろ状やボール状に、薄切り肉はゆでて刻んで、食べやすく加熱調理。フリーザーバッグに入れて冷凍し、料理に合わせて好みの分量ずつ取り出すのが便利でおすすめです。

豚肉を使ったおすすめ離乳食レシピ8品

生後9～11ヶ月頃（離乳食後期・カミカミ期）の豚肉レシピ

●豚ひき肉と豆腐のとろみ煮
〈材料〉
豚ひき肉…5g（小さじ1）
にんじん…20g（2cm角2個）
絹ごし豆腐…25g（3cm角1個）
だし…適量
水溶き片栗粉…少々

〈作り方〉
1 にんじんは皮をむいて粗みじん切りにする。豆腐は1cm角に切る。
2 鍋ににんじん、ひたひたのだしを入れて中火でやわらかく煮る。
3 ②にひき肉を加えてほぐしながら煮て、豆腐を加えてひと煮し、水溶き片栗粉でとろみをつける。

●豚肉とさつまいもの煮物
〈材料〉
豚赤身肉…15g
さつまいも…60g（1.5cm幅の輪切り1と1/2個）
だし…2/3カップ

〈作り方〉
1 豚肉は細切りにし、さらに短く切る。
2 さつまいもは厚めに皮をむき、1cm弱の角切りにして水でさっとすすぐ。
3 小鍋にだしと②を入れて弱火にかけ、やわらかくなるまで5分ほど煮る。
4 ③に①を加え、豚肉に火が通るまで1分ほど煮る。

●豚丼
〈材料〉
豚赤身薄切り肉…15g
玉ねぎ…20g（中1/8個）
軟飯…90g
※軟飯は米1：水3～2（ごはん1：水2～1.5）の割合で炊いたもの。

〈作り方〉
1 豚赤身肉は短めの細切りにする。
2 玉ねぎも同様に短めの薄切りにする。
3 小鍋に②とかぶる程度の水を入れて弱火にかけ、やわらかくなったら①を加え、火が通るまで煮る。
4 器に軟飯を入れ、③を煮汁ごとかける。

●豚肉とパプリカの炒めもの
〈材料〉
豚赤身薄切り肉…15g
パプリカ…30g（4cm角3個分）
片栗粉…少々
植物油…少々

〈作り方〉
1 豚肉は細切りにし、片栗粉をまぶしておく。
2 パプリカはピーラーで皮をむき、細切りにする。
3 フライパンを中火にかけて、植物油を引き、温まったら①を入れてさっと炒める。②、水（大さじ2）を加え、水分がなくなるまで炒める。

1歳～1歳6ヶ月頃（離乳食完了期・パクパク期）の豚肉レシピ

●豚ひき肉と青菜のポパイ丼
〈材料〉
豚赤身ひき肉…20g（大さじ1強）
ほうれん草…30g（1株）
ごはん…80g（子ども茶碗八分目）
植物油…少々
塩…少々
マヨネーズ…少々

〈作り方〉
1 ほうれん草はやわらかくゆで、細かく刻む。
2 フライパンに油を中火で熱し、ひき肉を炒め、肉に火が通ったら①を加えて炒め、塩で調味する。
3 器にごはんを盛り、②をのせ、マヨネーズを添える。

●キャベツシューマイ
〈材料〉大人分＋赤ちゃん1回分
豚赤身ひき肉…150g
キャベツ…50g（中1枚）
しょうゆ、酒、ごま油…各小さじ1/4
片栗粉…小さじ1/2

〈作り方〉
1 ボウルにひき肉、しょうゆ、酒、ごま油を入れてよく練り、10g（大さじ2/3）の肉だんご2つ（赤ちゃん用）を作る。残りは4等分し、丸める。
2 キャベツはせん切りにして片栗粉をまぶし、①のまわりにつける。
3 蒸気の上がった蒸し器に②を並べ、ふたをして弱火で5～7分蒸す（または耐熱皿に②を並べてラップをかけ、電子レンジで4分30秒加熱する）。

●豚肉のいももち
〈材料〉
豚赤身薄切り肉…15g
じゃがいも…150g（中1個）
植物油…少々

〈作り方〉
1 豚肉は細かく刻み、耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで約1分加熱する。
2 じゃがいもは皮をむいてすりおろし、ざるに上げて軽く水気をきる。
3 フライパンに油を中火で熱し、②を5～6等分してスプーンで落とし入れ、上に①を等分してのせる。2～3分かけて両面をこんがりと焼く。

●ゆで豚肉のおろしきゅうりソース
〈材料〉
豚赤身薄切り肉…15g
きゅうり…20g（中1/5本）

〈作り方〉
1 鍋に湯を沸かし、鍋肌にプツプツ泡が立ったら、豚肉を入れて火を止める。湯にくぐらせ、肉の色が変わったら取り出す。粗熱がとれたら7mm幅に切る。
2 きゅうりはすりおろす。
3 ①②を器に盛り、混ぜながら食べさせる。
＿＿＿＿＿＿＿
豚肉が食べられるようになる離乳食後期・完了期は、3回食になり、食べられる食材もさらに増える頃。いろんな食材と組み合わせながら、たくさん食体験をさせてあげてくださいね。

記事を読む⇒⇒⇒離乳食の鶏ひき肉はいつからOK？調理ポイントと冷凍保存のコツも紹介【後期・完了期のおすすめレシピ6品】
記事を読む⇒⇒⇒離乳食の牛肉はいつから？食べさせてOKな部位の選び方と後期・完了期のおすすめレシピ8品！【管理栄養士監修】

●電子レンジは表記がないものはすべて600Wを使用しています。500Wの場合は加熱時間を1.2倍してください。
●小さじ1は5ml、大さじ1は15ml、1カップは200mlです。
●材料は特に表記のない場合、赤ちゃん1回分です。
●材料の分量は、皮や種を除いた可食部の重さをあらわしています。