資源ごみのリサイクル
資源ごみの場合、まとめて一つの処理施設に送られるのではなく、それぞれの資源専用のリサイクル施設に送られることになります。最初に運ばれるリサイクル施設としては
・びんをこまかく砕く「カレット工場」
・缶やペットボトル、プラスチック容器を一定の量にまとめる「資源化センター」
・紙を種類別にまとめる「古紙回収施設」
などがあります。
リサイクル施設での最初の処理が終わったそれぞれの資源は、その後、ガラス工場、製鉄工場、製紙工場、プラスチック工場など、製品を作るための工場に運ばれます。そこで、それぞれの資源に合わせた正しい処理が行われ、新しい製品の素材として使われることになります。
実際どんなものに生まれ変わるの?
びん=新しいびんや道路の舗装に
街中で、光を反射してキラキラしている道路を見たことはありませんか?あのキラキラの正体は、再利用されたガラスびんです!
コンクリートにガラスを混ぜることで、夜間走行中の車に「路面が濡れている」と思わせて、スピードの出し過ぎを緩める効果があるそうですよ。
缶(アルミ・スチール)=缶や自動車などのアルミ・鉄製品
片手で簡単につぶせてしまう空き缶も、きちんと加工すると自動車にも再利用できるように。ほかには、鉄骨などの原料にもなります。
ペットボトル=プラスチック容器やポリエステルの服に
再利用の際、不純物を取り除くのに高い技術が必要なため、新しいペットボトルとして再利用されるのは全体のほんの一部。8割近くはプラスチック容器やポリエステルの原料として生まれ変わります。
古紙・段ボール=段ボールや書籍、トイレットペーパー
段ボール→段ボール、雑がみ→書籍や紙包装、紙パック→トイレットペーパーやティッシュ…など、それぞれ決まったものにリサイクルされます!ですので、回収に出すときは種類別にしっかり分別するようにしてくださいね。
容器包装プラスチック=発電所などで炭の代わりの燃料にも!
新しいプラスチック製品の原料になる以外に、石油の代わりの燃料として燃やす「サーマルリサイクル」が高い割合を占めています。
こんなものはリサイクルできません!
クレヨンでお絵かきした紙や段ボール
著しい汚れや、油が付着した紙は、そこに付着した成分がリサイクル後の再生品に汚れが残ってしまう可能性が。クレヨンのほか、油性のマジックインキで書いた紙も、燃えるごみに出すのがよいでしょう。
においがとれないもの
プラスチックトレイに、肉や魚のにおいが染み込んでしまっている場合は、リサイクル後の製品においが残ってしまうためリサイクルに向きません。新しく買った洋服が、やたらに魚くさかったりするのはイヤですよね…。リサイクルに出すものは「キレイで、ニオイのないもの」と覚えておきましょう!
金属の留め具がついた紙ファイル
かなりの頻度で古紙の日に出されていますが、留め具の部分がリサイクルする際の不純物になってしまうので、そのままではリサイクル不可。紙の部分は古紙として収集できるので、留め具を不燃ごみ、紙の部分を古紙の日に出すのがGOODです!
ガスボンベやスプレー缶
一部、缶として収集している自治体もありますが、ほとんどの場合は不燃ごみか危険ごみとして扱われます。ガスを完全に抜いてから捨ててもらいたいですが、缶に穴を開けるのは大変危険。それぞれの製品の裏面などに記載されている、正しいガスの抜き方に従ってガスを抜くようにしましょう!
ラップやストロー
リサイクルできるプラスチックは「容器包装プラスチック」。容器でも包装でもないストローやラップは、「プラスチック本体」と扱われるのでリサイクルの対象外!
水筒
ごみ清掃員をやっていると、ときどきびっくりする分別に出会うことが…。これもその一つ。なんと「ペットボトルの日」に出されていました。「ペットボトル=水を入れるもの=水筒!」と考えてくれたんだと思います。ですが、もちろんプラスチックとしてはリサイクル不可。不燃ごみとして扱います。分別の際には「役割」ではなく「素材」での分別をお願いしますね!