日々の生活に取り入れることで、自宅で気軽にリラックス効果を得られるハーブ。今回はストレスやイライラ、不安をやわらげるのに最適な、4種類のハーブをご紹介します。ハーブティーで飲む、食事に使う以外の使い方も、ぜひ参考にしてください。
ハーブの力が体に届く仕組みって?
医薬品ではないハーブですが、体を整えるパワーは絶大。どんな仕組みでそのパワーが体に届くのか、メカニズムをひもときます。
【かぐ】鼻から入り脳を刺激する
ハーブは香りをかぐだけでも、その効果を体内にとり入れることができます。フレッシュハーブの場合は、まず、植物内部にある精油成分が気体となり「におい分子」として空気中に放たれます。
そのにおい分子が鼻の「嗅毛(きゅうもう)」と呼ばれるにおいを感じる器官にくっついて嗅神経を刺激し、その刺激が脳の嗅覚野という場所に伝わって、「このハーブはこんな香りだ」と認識するのです。
【食べる・飲む】口から胃・腸を通じて体内へ
ハーブは食べたり飲んだりすることで、ダイレクトにその効果を体内にとり入れることができます。ハーブやハーブティーの栄養や成分は、胃や腸などの消化器から吸収されて血液の中に入り、体中に行き渡るのです。
また、食べたり飲んだりするときは同時に食べ物のにおいも感じるので、香りを【かぐ】ときの効果も期待できます。
【塗る】皮膚そのものへ効果あり
ハーブの成分を液体やクリーム状にして体につける「塗る」という使い方もあります。塗ったハーブの成分は、皮膚そのものに影響を及ぼすタイプと、皮膚を通して血管に入り、皮膚以外の場所にも影響を及ぼすタイプがあります。
例えば、皮膚を引き締める成分が入ったハーブなら、皮膚につけるだけできゅっと引き締まる効果が感じられます。一方で、心が落ち着く効果のある成分が入ったハーブなら、皮膚から吸収されて血液中に入り、食べたり飲んだりしたときと同様のプロセスで体に影響を与えることになります。
皮膚そのものに影響を及ぼすタイプのハーブが断然多いといわれていますが、このタイプのハーブは体質によって合う・合わないがあるので注意が必要です。
さらに、塗るときには香りをかぐことにもなるため、香りによる効果も同時に期待できます。
【見る】きれいと感じることでポジティブ感情を刺激
ハーブを眺めるだけでも、私たちの体によい影響をもたらすことがわかっています。
花やハーブをグラスなどに挿して食卓においておくだけで、なんとなく気分がよくなった経験のあるかたは多いのではないでしょうか。これは、ハーブの葉や花のような「かわいい」「きれい」と思えるものをよく目に入る場所においておくことで、ポジティブな感情が刺激され、心が満たされる効果があらわれたものです。
また、ハーブで雑貨を作ったり、ハーブを育てたりする体験も、同様にポジティブな感情を生み出します。さらに、これらは香りをかぐことによる効果も期待できます