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2023.01.19

ママパパの生活

衝撃‼子どもの不安症やうつが急増中!メンタルを改善し、IQを高める食生活とは?

新型コロナの感染拡大以降、さらに世界的に増加している不安症やうつ。子どもも例外ではなく、米国ではそれ以前の2016年から2019年と比較して、3歳から17歳の子どもの不安症やうつが20%も増加しているという報告もあります。

そんな子どもの不安症やうつ、さらにはADHD(※1)、癇癪(かんしゃく)や怒りっぽい、集中力の低下などといった精神的不調に影響しているひとつが、油の摂り方を含め、日頃の食生活にあることをご存じでしょうか?

どのように影響するのか、何をどのくらい摂ればいいのかといったことを教えていただくため、小児科医、公衆衛生の専門医(※2)で、ご自身のクリニックでも患者さんにオメガ3の油を勧めている伊藤明子先生にお話を伺いました。

➤➤不足すると産後うつや育児放棄にもつながる⁉ママも赤ちゃんも毎日摂るべきものとは?

栄養成分の補充で“強い不安感”が改善した例も

「不安症やうつのリスクは、遺伝的要因と環境的要因の両方が関わっています。その環境的要因の一つが栄養素の欠乏です。

実際、強い不安感のある子どもにオメガ3などの複数の不足成分を補充したところ、1ヶ月以内の期間で不安感が減少したという事例もあります。ほかにも、癇癪(かんしゃく)、怒りっぽい、友達とのトラブル、集中力の低下なども、不足欠乏していた成分を補充することにより、ゆっくりと改善していく子どもさんがいます。

重要な栄養成分の不足は、子どもたちにとって心身の不調のもとになります。毎日3食をしっかり決まった時間に食べない、加工食品の摂取が多い等の他、魚をあまり食べない子どもたちは、必要な栄養が不足することがあります。

日本では2006年以降、肉の消費量と魚の消費量が逆転し、魚よりも肉をより多く食べているというデータがあります。それにともない、今、子どもにも不足しがちなのが、オメガ3の油です。

オメガ3は、血管、脂質コントロール、皮膚の保湿、全身の炎症抑制など複合的な作用を持っており、とくに子どもにとっては、脳の神経発達にも必須の栄養成分です。そもそも魚の摂取習慣がない欧米では、オメガ3の重要性が社会的に認知されており、オメガ3の油を子どもの頃から摂ることが習慣化されています」と伊藤先生。

発達障害“ADHD”、肥満・皮膚疾患にも

発達障害のひとつであるADHD(※1)と血中のオメガ3の濃度に相関関係があることを示す研究も複数報告されています。

基礎研究(試験管や細胞での研究)や動物研究などでは、オメガ3は神経細胞を保護する成分で、オメガ3が不足欠乏することで、脳の情緒に関連する部位への情報伝達が偏り、不安やマイナス志向・パニック傾向が強くなることがわかっています。

ADHDの子どもたちは不安症やパニック症を合併しているケースが多く、ADHDの子どもたちにオメガ3を投与することで、少し落ち着く傾向がみられたという研究結果もあります。(※3)

また、オメガ3は炎症を抑える成分であるため、悪玉コレステロールを抑え、悪玉コレステロールによる炎症を抑えることが期待できますので、肥満傾向の子どもにもおすすめです。

さらに、皮膚の乾燥と炎症にもオメガ3が関わっており、アトピー性皮膚炎や、ドライスキン・皮脂欠乏で皮膚が乾燥しやすく炎症を起こしやすい場合にも、しっかり摂りたい栄養成分です。実際3ヶ月から6ヶ月しっかり補充することで、皮膚の乾燥が改善することもわかっています。

出産前・授乳期・離乳食から「オメガ3」をしっかり摂ろう!

子どもの心身と脳の健康のためには、まずママが、オメガ3や複数の重要成分を出産前・授乳期から、しっかり摂ってください。

そして子どもには、離乳食(生後6か月)からオメガ3をプラスして、ほかの栄養成分と一緒にしっかり摂るように心がけましょう。離乳食の時期にオメガ3をたくさん摂取した子どもの方が、一切摂らなかった子どもに比べて、2歳の時点でのIQが高かったという研究論文もあります。

大切なのは、3ヶ月から半年以上、継続的にオメガ3を含む複数の重要栄養成分を継続的に摂ること。必要な栄養が足りてくることで、「前より集中できるようになる」「気持ちが穏やかになる」「前ほどイライラしなくなった」「睡眠の質が良くなる」などの効果も期待できます。

どう摂る?「オメガ3」

オメガ3のうちEPA・DHAは魚油や青魚に、α-リノレン酸はアマニ油・えごま油に含まれていますが、魚を毎日食べるのはなかなか難しいものです。

魚を食べることを意識しつつ、さらにアマニ油やえごま油を1日小さじ1杯程度(4g強)プラスで摂りましょう。 また魚が食べられない日には、特にオメガ3の油の摂取を忘れないように。

ただし、アマニ油もえごま油も酸化しやすいため、加熱調理には使用せず、開封後はなるべく1ヶ月以内に使い切るようにしてください。また脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)と一緒に摂ると吸収が高まるのでおススメです。

オメガ3系脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ、人間の体内で合成できないため毎日コツコツ摂り続けることが大切。サラダやおみそ汁などいつものメニューに、アマニ油やえごま油を小さじ1杯かけるだけで、簡単にオメガ3の油を摂ることができますので、ぜひ食事の際の“ちょい足し”を習慣にしてみてください。

※1:ADHDとは「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の分類のひとつ。ADHD有病率は研究によって幅がありますが、学齢期の小児の3~7%程度と報告されています。

※2公衆衛生学:人間を集団として、人類全体が健康になることを研究し実践する医学分野。予防医学、健康教育、疫学(ひとを集団として観察して研究)や統計、医療コミュニケーションなどのサブ分野があります。WHO(世界保健機構)が行っている活動であり、誰一人置き去りにしない、すべてのひとに健康を、を基本精神としています。

※3:すべての例でそうなるとは限りません。ほかに不足している栄養成分があることがほとんどなので、それらもしっかりと補充する必要があります。

【PROFILE】伊藤明子(いとう みつこ)先生
公衆衛生の専門医。小児科医。赤坂ファミリークリニック 院長。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。テレビ・雑誌などメディア出演多数。二児の母。今年1月に著書「医師が教える子どもの食事50の基本. 脳と体に『最高の食べ方』『最悪の食べ方』」(ダイヤモンド社)発売予定。医学的根拠に基づき、毎日の食卓で何を出すべきで何を避けるべきかが一目でわかり、食に対する迷いがなくなる内容となっている。

➤➤【妊活に新事実】なんと出産率が2.37倍に!毎日欠かさず摂るべきパワー食品とは?

Baby-mo〈ベビモ〉編集部

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