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2023.02.06

メンタルケア

体罰が子供の脳に与えるダメージとは?加害者の半数は実母という現実…あなたは大丈夫?


体罰は子供の脳に大ダメージ。心身の発達も阻害します

実際に脳の研究によって、子供のころに虐待されたり体罰を受けて育ったりすると、脳に深刻なダメージを受けることがわかってきました。

学習や記憶、感情のコントロールをつかさどる前頭前野や、声や音を知覚する聴覚野が変形してしまうのです。その結果、子供はキレやすく攻撃的になる、反社会的な行動が増える、といった様子が見られるようになり、それが大人になっても続く傾向があると考えられています。

また、虐待を受けていると、いつたたかれたりどなられたりするかわからないため、子供は常に緊張を強いられた状態で生活することに。親の顔色をうかがい、自分で考えたり伝えたりすることができなくなるので、心の成長が阻害されてしまいます。

このように、体罰は子供の心身に悪影響しかないのです。

虐待の半数以上は、実の母親によるもの

冒頭でも紹介していますが、報道で取り上げられるような児童虐待の事例を見ていると、虐待をしているのはたいてい父親、または母親の交際相手が多いという印象を受けるかもしれません。

しかし、厚生労働省の報告によると、例年、虐待をした人の5~6割が実の母親です。父親が虐待をしているケースは全体の1~3割、母親の交際相手は数%にすぎず、母親が虐待しているケースが圧倒的に多いのが現状です。

また、虐待で死亡する子供の数は、毎年約80人もいます。そのうち、約8割が3才以下の乳幼児です。日本では、乳幼児期に育児をしているのはおもに母親で、育児の大変な時期に虐待が起こりやすいことが読み取れます。

原因は親のストレス。その矛先が子供たちに向いてしまう

たたいたりどなったりしてしまう背景にあるのは、おもに親のストレスです。

仕事の不満、経済的な苦しさ、睡眠不足、などさまざまな理由でたまったストレスのはけ口を子供に向け、感情を爆発させてしまうのです。また、子供の対応に疲れてネグレクト(育児放棄)をする親もいます。

虐待をするのは極端な例、と思うかもしれません。でも、ママも疲れなどからイライラしているときに赤ちゃんが泣きやまない、離乳食を食べない、言うことを聞かない、などが重なると、つい手が出たりどなったりしてしまうこともあるでしょう。これがエスカレートすることもあるのです。

イライラの爆発は、さまざまな手立てで解消を

もし、赤ちゃんに向けて感情が爆発しそうになったときには、

・深呼吸する
・ゆっくり数をかぞえる
・窓を開けて外の空気を吸う

などを試してみてください。自分なりにクールダウンする方法を見つけておく。そして、ママやパパが、ストレスをためずにすむような環境をつくることも大切です。

・夫やパートナーと日ごろからよく話し合い、家事・育児で大変なことは分担する

・平日は、できるだけ外へ出たり、誰かと話すなど気分転換を心がける

・育児の悩みは、行政の相談窓口や、子育て相談を受け付けている保育園や幼稚園などを利用する

・ときには、赤ちゃんを誰かに預けて、リフレッシュする時間をつくる

・時間の制限がある中で何かするときには、「前もって準備する」「早めに動き始める」などを意識する

など、できることから取り入れてみましょう。

もし「虐待かも?」と思う状況に出くわしたら・・・

周囲でもし、子供をたたいているような状況を見聞きした場合は、相手のママと親しいなら「どうしたの? よかったら話を聞くよ」などと声をかけてあげてください。

声をかけにくいときや親しい関係にないときには、地域の児童相談所や家庭支援センターに連絡するか189番(児童相談所虐待対応ダイヤル)に電話しましょう。

これは重要な情報提供なので、後ろめたく思うことはありません。たとえ虐待をしていなくても親自身が子育てに悩んでいるケースが多いからです。

情報提供があれば、行政が動いて相談に乗ったり支援したりすることができるので、虐待の防止につながります。

子供は、安心できる環境で愛情を受けて育てられる権利があるもの。そうでないとき、「子供の体や心が傷ついているなら、私が動く」という気持ちを誰もが持っていてほしいと思います。

➤➤もしかしてあなたも毒親かも!子どもに対してこんなことしてない?…それ、虐待です!

【監修】 高祖 常子 NPO法人子どもすこやかサポートネット副代表理事

子育てアドバイザー。資格は保育士、幼稚園教諭2種ほか。各種NPOの理事などを務め、子育て支援を中心とした編集・執筆ほか、全国で講演を行っている。著書に『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。オフィシャルサイト

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