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これまで120冊以上の児童文学や絵本の翻訳を手がけてきた、こみやゆうさん。2児のパパでもあるこみやさんが考える、子供と絵本の「いい関係」とは?お話を伺いました。
「赤ちゃん絵本」と「絵本」はどっちも「絵本」となってはいるけれど、まったくの別物だと僕は考えています。「絵本」は文学であり、子供のためのもの。
いっぽう「赤ちゃん絵本」は道具であり、大人のためのもの。なぜかというと、大人が赤ちゃんとコミュニケーションをとるためのツール=道具だと考えているからです。
0~2歳の赤ちゃん時代に一番必要なのは、パパやママと赤ちゃんが「目を合わせて向き合うこと」。赤ちゃんが、なぜ「赤ちゃん絵本」が好きなのかというと、それは、パパやママのひざのあたたかさ、やさしい声が感じられ、その時間は親を独占できるから。
昔は絵本のかわりに手遊びや、わらべうたで赤ちゃんとスキンシップがとれた。でも今は、それができる人も教えてくれる人もまわりにいない。じゃあどうする? というときに、道具としての赤ちゃん絵本がその代わりを担ってくれるんです。
「絵本をびりびりにしちゃうんです」「なめたりかじったりしてばかりいます」と心配されるパパやママもいますが、それで全然いいんです。
赤ちゃん自身が楽しめていて、大人とコミュニケーションがとれるなら、赤ちゃん絵本としての役割はじゅうぶんに果たしています。無理に「絵本を読ませなくちゃ」と気負わなくていいんですよ。
撮影/土屋哲朗 『Baby-mo(ベビモ)2021年秋冬号』の内容をウェブ掲載のため再編集しています。※情報は掲載時のものです