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―――いつになったら、安心してマスクを外せる世の中になるのでしょう…。
「文部科学省は、体育授業の際や登下校時などはマスクは原則不要であるとしていますが、給食はいまだに黙食のところが多いようです。
以前は机を寄せ合って食べることが当たり前でしたが、黙食も数年続けているとそれが習慣化し、文化になってしまうかもしれません。
集いたい、おしゃべりしたい、密になりたいというのは、人間の本能的なもの。そうした欲求が大きく制限されるわけですから、子どもたちにとっていいはずがありません。
感染対策に目を向けるあまりに、子どもたちの成長・発達が妨げられてしまうことは避けたい。そのためには、まず私たち大人ができることを考えていかなければなりませんね」
―――具体的にはどんなことをしてあげればよいのでしょうか?
「子どもたちは外で体を動かす機会が減っているので、なるべく外に出て大きな声を出して遊べる環境を作ってあげましょう。体を動かすことで鬱々とした気分もスッキリします。
乳幼児を持つ親御さんはスキンシップをたくさんしてあげましょう。赤ちゃんに話しかけるときは口を大きく開けてオーバーリアクションで。外では他の大人はマスクをしていることが多いので、家の中ではいろいろな表情をたくさん見せてあげて、スキンシップをとることを心がけましょう。
幼稚園や小・中・高校に通うお子さんの親御さんは、家ではある程度お子さんを自由にのびのび活動させてあげるといいと思います。
学校は集団生活の場ですから、感染防止の観点からどうしても活動に制限が出てしまいます。大人なら我慢できることでも、子どもたちにとってはとても窮屈なことでしょう。
マスクをつけることが習慣になってしまっている子どもも多いので、例えば通学途中はマスクを外すよう促すなど、大人が手助けしてあげてくださいね」
取材・文/佐藤真紀 ※記事の内容は2022年11月時点のものです