入院期間は、経腟出産よりも少し長めで8日前後です。この期間で開腹手術の傷あとはかさぶたができ始めるくらいになっています。傷の痛みは、痛み止めを必要としなくなりますが、痛みの感じ方は個人差があるので、心配な人は退院時に医師に痛み止めを処方してもらいましょう。
退院後はいよいよ本格的に赤ちゃんのお世話が始まります。帝王切開の場合は、傷あとの痛みもまだ残っているので、育児や家事をすべてママひとりで行おうと頑張らないでください。おむつ替えや沐浴、赤ちゃんの衣類の洗濯などはパパでもできることです。母乳はママしか与えられませんが、ミルクの場合はパパにもお願いできますね。家事代行、食材やお弁当の宅配サービスなども上手に活用しましょう。
●術後1~3ヶ月くらいは動くたびに痛いので、傷をかばうように猫背になります。
●授乳は3時間おきが目安といいますが、最初は一度にたくさん飲めないので、少し飲んで、30分ほどでまたおなかが空いて飲む、の繰り返しになる場合も。ママはひとりで無理をしすぎないようにしましょう。
●ミルクの場合、慣れないうちは授乳そのものだけでなく、準備や後片づけなどにも手間取ります。家族で役割分担しましょう。
●おむつ替えもおなかの傷の負担になります。家族の協力が必要。
●抱っこをするときは傷が痛むので、授乳クッションなどを使うと少し楽になります。
●赤ちゃんを沐浴させるとき、お湯や着替えの準備、入浴、湯上がりのおへその消毒や着替えなど、一連の流れをひとりで行うのはたいへんです。おなかの痛みがあるうちは無理をせず、家族と協力して行いましょう。
仕事が忙しいパパや同居している家族などがいなくて、周りの協力を得にくい場合は、国のガイドラインによって市区町村が行っている「産後ケア事業」を活用してみても。主に助産師・保健師・看護師が行い、出産直後から産後4ヶ月を目安に受けることができます。
・宿泊型…病院や診療所などに宿泊しながらケアを受ける
・アウトリーチ型…担当者と日程調整して、自分の家に来てもらう
・デイサービス型…病院や診療所に行ってケアを受ける