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2022.12.25

メンタルケア

毒親にならないために守るべきたった一つのこと。子育てにおける絶対ルールとは!?

精神科医で産業医の井上智介氏によれば、近ごろ増えているのが、幼児や小学生の子どもを育てるパパ&ママからの相談。

育児に疲れ果て、「つい子どもにイライラして怒ってしまう」「正直手をあげてしまうこともある」と打ち明け、どの人も「自分は毒親かもしれない」と悩んでいるのだとか。
 
では、愛すべき子どもに対して、なぜ毒親になってしまうのか、自分が毒親にならないためにはどうすればいいのでしょうか?

井上氏の著書『毒親になりそうなとき読んでほしい本』より、そのヒントを連載でご紹介します。前回は、虐待の連鎖を断ち切るための具体的なステップについてお伝えしました。

➤➤「虐待の連鎖」を断ち切ろう!”毒親の呪縛”から解放されるための3つのステップとは?

今回は、毒親にならないために育児の中で心がけるべきことについてのお話です。

自分がされた嫌なことは絶対にしない

毒親育ちが毒親にならないためには「自分がされた嫌なことは絶対にしない」というシンプルなルールを守れるかどうかに尽きます。

なんでもかんでも親に決められるのが嫌だったなら、子どもにはなんでも決めさせる、勝手に部屋に入られたのが嫌だったら、絶対に入らない。ただ毒親育ちの人は自分の親のようにならないようにとがんばるあまり、完璧を目指しがちです。

特に理想の親を演じようとすることが多いですが、これは危ないです。この“理想”というのが、まさに世間的なルールや情報に偏っている可能性があるからです。そもそも完璧を目指すと、すごく疲れるし、子どもにも完璧を強要してしまって、かえって毒親化するおそれもあります。

では、どうやって子どもを育てていけばいいのでしょうか。その答えは“子ども”にあります。

やはり子育ての主役は子どもであって、世間の声ではありません。大切にしたいのは、子どものいまの気持ちや欲求。そこに対して親は承認したり、共感したりして、常に目線を合わせつづけなければいけません。

しかし、毒親に育てられると、いま一つ正解がわからないので、世間の声にすがりたくなります。しかも世間の声は、どうも正解っぽく思えます。しかしそれは、子どもの気持ちを無視している可能性もあります。

もちろん子どもの気持ちや欲求にすべてこたえることは、単なる甘やかしになります。特に自分の健康や命にかかわることや他人に危害を与えることはいけないことだと、しっかり教えなくてはいけません。

しかし、子どもにもそれをしたい何かしらの理由があり、親はその気持ちをとらえてあげないといけません。子どもは頭ごなしにダメと言われるだけだと、それをすること自体怒られている気持ちになります。ですから伝え方も大事なのです。

毒親に育てられた人は「自分がされて嫌なことを子どもにしない」という大前提をもちつつ、子どもの「いま」に焦点を合わせ、子どもの気持ちに寄り添ってあげてください。

毒親性が顔を出したらノートに記録しよう

「自分がされて嫌なことはしない」と心にかたく誓っていても、ときにはイライラや怒りを抑えきれず毒親性が顔を出すことがあります。

それは誰にもあることですが、そういうネガティブな感情が出たときは自分の中で、一つ一つその気持ちを分析していくことが大切です。その方法をお伝えします。

まず一冊のノートを用意し、子どもに対してイライラや怒りを感じたら、次の2つをノートに記録しておきます。

1 それが起きた「時間」
2 イライラや怒りを感じた「内容」

内容に関しては緊急度や重要度を分類して整理するのもおすすめです。緊急度というのは、いますぐ知ってほしいことやわかってほしいことで、重要度がいちばん高いのは、健康や命にかかわることです。緊急度と重要度をマトリックスにしてもいいですし、5段階判定などで数値化してもよいでしょう。

いずれも、そのイライラや怒りが、いつどんなふうに起こり、どのあたりの分類にあたるのか分析して、自分の怒りの性質を知ることから始めてみてください。

こうしてノートに記録して分析すると、たくさんのことが見えてきます。自分はごはんの前にイライラしているとか、寝不足の午前中に怒りを出しやすいとか、そういうパターンがわかって、ちょっと注意しないといけない時間帯や状況が把握できます。

また、よくよく内容を見てみると、別に怒らなくてもいいことに怒っていたり、自分の理不尽な感情をぶつけていたり、そういう気づきもあります。

さらに、このノートをつけて驚く人が多いのが、しかる回数の多さです。1日4、5回って、自分がこんなに怒っていたことにショックを受けます。大人でも1日に4、5回も怒られることはありません。そんなに怒られたら、かなりつらいのは明らかです。

けれども子どもには毎日のようにやっており、そのギャップに親御さんが気づくことができるのです。これはちょっとかわいそうだなと感じてブレーキがかかり、しかる回数を減らせると、子どもにとっての安心、安全は守られることになるのです。

『子育てで毒親になりそうなとき読んでほしい本』

子育てというのは、大きな喜びをもたらしてくれる一方で、実にストレスフルなもの。誰もが毒親になる可能性を秘めています。

この本では、自分が毒親化していると気づいた人が呪縛から脱し、わが子に向き合い、自分らしく生きていくためのステップを、精神科医の井上智介氏がアドバイス!

Baby-mo〈ベビモ〉編集部

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