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2022.11.03

メンタルケア

「毒親」に育てられた子どもはどうなる?大人になってさらされる危険の大きさとは?

精神科医で産業医の井上智介氏によれば、近ごろ増えているのが、幼児や小学生の子どもを育てるパパ&ママからの相談。

育児に疲れ果て、「つい子どもにイライラして怒ってしまう」「正直手をあげてしまうこともある」と打ち明け、どの人も「自分は毒親かもしれない」と悩んでいるのだとか。
 
では、愛すべき子どもに対して、なぜ毒親になってしまうのか、自分が毒親にならないためにはどうすればいいのでしょうか?

井上氏の著書『毒親になりそうなとき読んでほしい本』より、そのヒントを連載でご紹介します。前回、前々回は毒親の典型例についてお伝えしました。

前の話⇒⇒⇒もしかしてあなたも毒親かも!子どもに対してこんなことしてない?…それ、虐待です!

今回は、毒親に育てられた子どもがどうなるか?についてです。

毒親の子は承認欲求が強い

毒親に育てられた子は、いつもダメだ、ダメだと言われて、自分の存在を否定されつづけているので、当然、自分に自信をもてなくなるし、まわりの目をとても気にするようになります。

まわりからの評価が気になるから、人の顔色ばかりをうかがってしまうというのが、成長してからも根強く残ります。それがベースにあると、大人になってからも人間関係がなかなかうまくいきません。いままで親に認められてこなかったから、逆に認められたい気持ちが強い。承認欲求が人一倍強くなってくることがあります。

ですから、その承認欲求を満たしてくれる人が一人でも見つかると、捨てられるのがこわくなり、その人に依存してしまいがちです。その相手に過度な嫉妬や束縛をして、なんとか関係をつなぎ止めようとするけれど、そんなことをされたら相手は疲弊してしまって結局は心が離れてしまうのです。

やさしくされるとコロッ!

関係をつなぎ止めるために、それが恋人なら「別れるって言うなら死ぬから」など不適切な発言も軽はずみにしてしまうこともあります。それほど自分を認めてくれる人は貴重で、見捨てられるのがこわいわけです。

また、こういう人は表面的なやさしさだけでも自分を受け入れてくれる人にゾッコンになりがちです。ちょっとやさしくされると、すぐに心を奪われてしまいます。でも、そのような表面的にやさしい人、最初だけやさしい人というのは、意外とDVをする人の可能性もあります。

もともとDVをする人というのは、やさしくしたり、暴力をふるったり、また急にやさしくしたり、という組み合わせで、相手の心をコントロールしていくので、毒親に育てられた人は、実にはまりやすいのです。まさに自分の家で見ていた両親の関係そのものですから、妙にしっくりくるところがある人もいます。

DVを受けていた母を見ていた子どもが、なぜかDVの相手を選んでしまうということです。絶対に両親のような関係になりたくないと思っていても、なぜかそうなってしまうのは、こういう理由があるからです。簡単に受け入れてくれる人だから、そこに頼ってしまうということなのです。

自分で何も決められない!

また毒親に育てられた人は、いい意味でも悪い意味でも、全部親が決めた、親の敷いたレールをしっかり歩いているので、大人になると、自分で決めることに罪悪感をもったり不安を感じたりしてしまう人が多いです。

まわりの目線も気になるし、誰かが「それはいいね!」とゴーサインを出してくれないと、自分で決めることに恐怖を感じるのです。買い物に行ってもなかなか決められず、実際には不要なのに店員さんがすすめるものをそのまま買ってしまうこともよくあります。

たとえばスマホのプラン一つとっても、店員さんがすすめるものを全部つけて、損している場合もあります。そういった日常生活のこまかいことだけではなく、引っ越しや転職など人生にかかわる大きなことも自分で決められず、誰かから「こうしたらいいんじゃないの?」と言われないと、できないこともあります。

たとえば、職場で上司からパワハラを受けているなどの過酷な状況にあっても、逃げ出すことに対して人並み以上に罪悪感があって、自分がそういうことをしてもいいのかなと迷いつづけて決めることができないのです。

それで心身ともにボロボロになって、誰かに病院に行ったほうがいいと言われて初めて、病院にやってくる人もいます。とにかく自分で、そのタイミングを決められないのです。いままでは、よくも悪くも親が決めていたので、自分で選ぶこと自体に抵抗を感じているわけです。

共通項は自己肯定感が低いこと

毒親に育てられた人の共通項は、自己肯定感が低いことです。それだけダメダメ言われて育ってきたら、自分に自信をもてというほうが難しいのです。それゆえまわりの目が気になってしまうのです。

そのような人が子育てをすると、まわりの目を気にするあまり、子どもの点数がそのまま自分の点数になるという考えになってしまって、実は非常に危険なのです。

次の記事⇒⇒⇒実は誰もが毒親になる危険が!あてはまる人は要注意‼ 毒親化しやすい4つの要素とは?

『子育てで毒親になりそうなとき読んでほしい本』

子育てというのは、大きな喜びをもたらしてくれる一方で、実にストレスフルなもの。誰もが毒親になる可能性を秘めています。

この本では、自分が毒親化していると気づいた人が呪縛から脱し、わが子に向き合い、自分らしく生きていくためのステップを、精神科医の井上智介氏がアドバイス!

Baby-mo〈ベビモ〉編集部

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