妊娠率が下がり始める35歳以上の妊活。気をつける点や進め方などについて伺いました。
卵子の質を保つために「隠れ貧血」を改善。仕事との両立もバックアップ
三軒茶屋Artクリニック
院長
坂口健一朗先生

1999年防衛医科大学卒業。同大学病院、九州大学付属病院、木場公園クリニック、リプロダクションクリニック東京などを経て、2019年8月開院。日本専門医機構認定産婦人科専門医、日本生殖医学会認定生殖医療専門医、日本産科婦人科学会内視鏡学会(腹腔鏡)技術認定医。
〈三軒茶屋Artクリニック〉アラフォーにおすすめのポイント
●卵子の質の低下を招く「隠れ貧血」を改善
●着床前検査や着床不全検査が充実
●卵管が詰まっていて自然妊娠希望の場合には手術が可能
●渋谷駅から2駅・三軒茶屋駅から徒歩2分の好アクセス
●平日夜7時半、土曜・祝日も診療
●初診・再診ともWeb予約可
●オンライン説明会・カウンセリングをご用意
初診時の検査で9割近くが「隠れ貧血」
三軒茶屋Artクリニックは、東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩2分。渋谷駅から2駅5分で各駅停車も急行も停車するなどアクセスが良く、玉川通り沿いで初めてでもわかりやすいなど、通いやすいと人気のクリニックです。
さらに、平日は午後7時まで、土曜・祝日は午前・午後とも診察を受け付けていること、初診も再診もWebから予約ができることなど、仕事をしている方が多いアラフォー女性にとってうれしいポイントがたくさん!実際に、患者さんの多くはアラフォーの方だといいます。
「卵巣にどのぐらい卵胞があるかの指標を調べるAMHはもちろん大事なのですが、初診の検査で注意して確認するのは、貧血ですね。貧血といっても、ヘモグロビンや血液中の鉄分ではなく、フェリチンという体内に貯蔵されている鉄分の不足です」と話すのは、院長の坂口健一朗先生です。
なぜ、貧血が妊活に影響があるのでしょうか?
「卵子や精子が成長するためにはエネルギーが必要です。そのためには、卵子や精子の細胞の中のミトコンドリアを活性化してエネルギーを作り出すことが大切で、フェリチンはその働きに欠かせません。
フェリチンが不足した「隠れ貧血」だと、卵子の質が下がり、卵子や受精卵の発育が妨げられる可能性が高くなります。ミトコンドリアの働きは加齢や酸化ストレスによって低下していくので、当クリニックでは初診時の検査でフェリチンも調べています」
坂口院長によると、患者さんの9割近くがフェリチン不足の状態だそう。血液中の鉄分が不足している一般的な貧血で鉄のサプリメントを服用していても、貯蔵鉄であるフェリチンの値が上がるまでには時間がかかります。ところが、血液中の鉄分の値が正常になった段階でサプリメントをやめてしまうことが多く、フェリチン不足はなかなか解消されないといいます。
「フェリチンのほかにマグネシウムやビタミンD、コエンザイムQ10なども、ミトコンドリアでエネルギーを作り出すために必要です。こうした栄養素は食事でとろうとすると、何をどのぐらいとればいいのかなど、簡単ではありません。大切なのはどういう形でとるかではなくて続けられるかどうかなので、当クリニックではそれぞれのサプリメントをご案内しています。サプリメントは胃に優しく、妊娠しても飲み続けられることも利点です」
納得して治療を受けていただくことがモットー。患者さん目線でわかりやすく説明
同クリニックでは、「フェリチンのサプリメントは、便が黒くなるまで飲んでくださいね」とお伝えしながら、並行して治療も進めています。でも、「フェリチンが足りていない今の状態でも普通に生活できているのに、と思われる方も多いんです」と坂口院長。
「当クリニックのモットーは、納得して治療を受けていただくことです。ですから、フェリチンをはじめとする栄養療法についても、ただ検査の結果でこの項目が足りていないのでサプリメントを飲んでください、ではなくて、こんな症状は出ていませんか?と伺うようにしています。そうすると、ありますとお答えになる方も多く、そこから栄養療法の必要性を認識していただけることにつながっています」
坂口院長がフェリチンを重要と考えているのは、不妊治療のためだけではありません。将来生まれてくる赤ちゃんのことも考えていると話します。
「以前は、妊娠して出産するまでがゴールと思っていました。でも、フェリチンが不足したまま妊娠すると早産になりやすい、おなかの赤ちゃんの発育が悪くなる、生まれた後の発達にも影響が出るなどのリスクが高まります。
ですから、そういうことをしっかりお伝えしていく責任があると思うようになりました。実際に赤ちゃんが生まれたあとのことをお話すると、関心を持ってくださる患者さんが多いですね」
不妊原因の50%は原因不明なので、妊娠する確率が高い方法を選択するのがポイント
初診時の検査で特に問題が見つからなかった場合、すでに自己流でタイミングをとっていることを前提として、38~39歳は人工授精2回、40~42歳は人工授精1回を行ったのち、体外受精にステップアップ。43歳以上の場合は体外受精からのスタートを基本としています。
「その理由は、不妊原因の50%は原因不明だから。常に妊娠する確率が高い方法をチョイスしないと、なかなか妊娠にたどりつけなくなってしまうのです」
例えば、1周期あたりの妊娠率は排卵誘発剤を使った場合、タイミング療法で4~5%、人工授精で8~10%、体外受精で30~50%。排卵誘発剤を使わない場合と比べると倍になるので、排卵誘発剤を使うという選択になります。
「それと同じように、確率を高めるためには、人工授精から始めましょうということです。ただ、そうすると、皆さん、もうタイミングは取れないのかと心配されるのですが、人工授精をしながらタイミングをとっていただくことは可能ですとお伝えすると、安心していただけます」
具体的には、排卵日の前日と前々日にタイミングをとったうえで、排卵日当日に人工授精を行います。排卵日の特定は尿検査でもわかりますが、個人差が大きいため、卵胞がある程度大きくなったところでHCGを注射しています。
「この注射をすると36時間後に排卵するので、例えば午後10時に注射した場合、翌々日の午前10時に排卵するとわかります。そこで、注射当日と翌日にタイミングをとってくださいね、排卵日当日に人工授精をしますとお伝えしています」
人工授精で妊娠に至らなかった場合には、体外受精へのステップアップを検討します。
「不妊原因の50%を占める原因不明には、排卵時に卵子をピックアップできていない、受精がうまくできていないなども含まれています。そのため、人工授精を長く続けるより早めにステップアップしたほうが、妊娠する確率が高くなります」
着床前診断や着床不全検査が充実。自然妊娠したい方の選択肢として卵管強化卵管形成術も
年齢を重ねると、体外受精にステップアップしても着床しにくくなり、流産率も高くなることがわかっています。幅広い治療を提供している同クリニックでは、着床前診断(PGT-A)や、子宮内膜着床能検査(ERA)、子宮内フローラ検査(EMMA)などのほか、Th1/Th2検査など、着床不全検査も充実しています。
「Th1/Th2検査は、細菌や異物を攻撃するTh1細胞とダニやカビ、花粉などのアレルゲンを攻撃するTh2細胞のバランスを見る検査です。
Th1の値が高い場合は、受精卵が異物と判断されて着床しにくくなるといわれています。検査で値が高かった患者さんには、タクロリムスという薬を服用していただき、Th2の値とのバランスを改善します」
一方で、特に力を入れているのが「卵管鏡下卵管形成術(FT)」です。同クリニックの初診時の検査には卵管造影検査があり、検査の結果、卵管が詰まっていたり、細くなっている場合に案内しているといいます。
「内視鏡で行い、日帰りで受けられる手術です。手術を受けたうちの約1/3の方が3カ月以内に妊娠されています。
卵管が詰まっている場合は体外受精からスタートすることが多いのですが、やはり自然妊娠したいと思われる患者さんも少なくないので、選択肢の1つになればご希望に沿えるのではないかと考えました。他のクリニックで不妊治療中の方のご相談も受け付けているので、遠方から受診される方も多いですね」
オンライン説明会・オンラインカウンセリングを利用して、まずは相談を
アラフォーの方が不妊治療を受けるにあたっては、体外受精の保険での治療回数の違いについて知っておくことが必須です。40歳未満は6回、40歳以上43歳未満は3回、43歳以上になるとすべて自費診療になるため、治療を始めるタイミングを考えるうえでとても重要なのです。
「35歳を過ぎると、妊娠率が低くなり、流産率が上がります。一般的に赤ちゃんが欲しいと思って妊活をしていて1年間授からなかった場合を不妊と定義していますが、35歳以上の場合には、半年授からなかったら受診していただいたほうがいいと思います。
前向きな気持ちは大事ではあるのですが、まだ妊娠できると思っていると、時間だけが経ってしまったということにもなりかねません」
そうはいっても、仕事をしていると治療をためらったり、後回しにせざるを得ない場合も少なくないでしょう。坂口院長は「まずはご相談ください」と力を込めます。
「当クリニックは土曜日も診察しています。採卵は平日になりますが、土曜日に受診やチェックをするなど、できるだけ仕事を休まずに治療することができるので、まずは一歩踏み出していただけたらと思います。
また、治療をどう進めたらいいのかとか、何から始めたらいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。そんな方にはカウンセリングもご用意しています」
同クリニックでは、説明会やカウンセリングをオンラインで行っていて、自宅から参加できます。説明会は1時間程度で、都合に合わせて視聴できる「動画」と、医師に直接質問ができる月1回開催の「オンライン説明会」の2つ。移動時間がかからず、タイムパフォーマンスにすぐれていると好評です。
カウンセリングもオンライン。看護師から不妊治療の流れや費用などについての説明があり、基本的なことを気軽に相談できます。治療前の方も利用でき、終了後のアンケートに答えることで、初診時のAMH検査が無料になる特典があります。
「お仕事をしている方の場合、治療と仕事どちらを優先するかで悩まれる方も少なくありません。説明会やカウンセリングを利用して、ご自分が何を優先されるのかなどを整理していただくことで、納得のいく治療を受けていただけるのではないかと思います」

採卵後に休む静養室。プライバシーが保てるつくりです。個室もご用意。

清潔感のあるシンプルなインテリアで統一された診察室。

大事な卵子や精子、受精卵をお預かりする培養室。タイムラプスインキュベーターでしっかり観察しています。
三軒茶屋Artクリニック
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-37-2 三茶ビル5階
アクセス:東急田園都市塩「三軒茶屋駅」より徒歩2分
電話:03-6450-7588
診療時間:
月曜・水曜・金曜 8:45~12:30/15:00~19:30
木曜 8:45~12:30/14:30~17:30
土曜・祝日 8:15~12:30/14:15~17:00
企画/サンワードメディア




