セントマザークリニック院長の田中温先生のもとには、長年の不妊治療でも子を授かることができず、わらにもすがる思いで訪れるご夫婦も多いと言います。妊娠を引き寄せるためには、何をするべき?
30年以上、不妊治療の第一線を走り続ける田中先生が考える、妊娠率アップのためにすべきこととは?先端検査の必要性や着床前診断、田中先生が考える不妊治療への保険適用の意義など、たっぷりお話を伺いました。
胚の質が妊娠率を左右する
「医療は科学である」というのが、私の基本的な考えです。当然ですが、しっかりしたデータ、エビデンスがなければ患者さんには薦められません。巷には、「妊娠率を上げる!」「妊活にいい」とうたう商品やさまざまな健康法がありますが、残念ながらその多くにはエビデンスが乏しいように思います。
そもそも妊娠とは、卵子と精子とが正常に受精するところから始まります。妊娠率を上げるためには、まず受精率を上げること。そして受精卵が正常に着床し、成育していくことが大事です。では、どうすれば受精しやすく、着床しやすくなるのか。おなかの中で順調に成長して、無事に出産を迎えるためには何をしたらいいのか。
長年の研究、臨床による私の結論は、「やっぱり胚が9割」ということです。
いい卵子と精子が出合い、いい胚ができること。これが妊娠率、出産率を左右するほとんどすべてと言っていい、と考えます。
海外では高齢での体外受精には「卵子提供」が主流のワケ

胚の質がよければ着床環境がどんな状況であったとしても成長していくことがほとんどです。海外では、35歳以上の体外受精は、そのほとんどが卵子提供によるものです。




