Hさん:私はまだないですね。考えたことはあるんですが、まだ一歩踏み出せずという感じです。
Iさん:そうですよね。わたしの場合、どうしても年齢のこともあるので、できる検査は早くやっておきたいと思い、検討を始めたんです。
ただ受ける前に夫婦でカウンセリングを受けたり、検査の日も夫婦で行くとなると、夫に仕事を休んでもらわないといけない日が増えてしまうんです。そういった意味でちょっとハードルも増える感じもあって…。
Hさん:私は保険適用で採卵した凍結胚があと2つ残っているので、それを移植してから考えたいと思ってます。
ただ、知り合いでPGT-Aをやった後に妊娠した方がいらっしゃって。その方は子宮筋腫を腹腔鏡で取り、その後3回流産をした後にPGT-Aをやって妊娠したみたい。
Iさん:そうなんですね。保険のこともあって、どうしようかな~って思っているところもあって。
次回、ドクターに相談してみようと思っています。
※着床前診断であるPGT-Aは、現時点で保険適用外なので、その周期の体外受精(採卵~移植まで)はすべて自費になる
平山先生のミニ講座「正しい知識を知ることが大切」
多くの患者さんのメンタルケアを行っている東京リプロダクティブカウンセリングセンター代表・平山史朗先生に流産・死産のメンタルケアのポイントを解説いただきました。

流産・死産についての正しい知識を知ることが大切
流産や死産について正しい情報を知ることがまず大切です。
日本産科婦人科学会の定義をみてみましょう。
まずは流産ですが、妊娠22週未満で妊娠が終了すること。妊娠12週未満は早期流産と呼ばれ、それ以降は後期流産と呼ばれています。
妊娠22週以降に亡くなった赤ちゃんが外に出されると死産となります(ただし行政上の区分では、妊娠12週以降の亡くなった赤ちゃんの出産を死産届の必要な場合としています)。
また、流産は全妊娠の約15%にのぼるといわれています。つまり年齢が若くても一般的に想像されるよりも流産は起こってしまうものですが、加齢によってその割合は上昇していきます。たとえば、40歳の女性であれば約30%、40歳以上であれば約半数の妊娠が流産となってしまいます。
流産の約80%が胎児側の染色体異常によるといわれています。受精卵の染色体異常率は意外に高く、正常に受精した受精卵でも40%が、胚盤胞まで育っても25%が染色体異常といわれています。体外受精で受精卵を観察して見た目がきれいでも、染色体異常をもつ受精卵であることも珍しくないのです。
関連記事:死産の原因や兆候とは?予防法は?また妊娠できるの?
集中力が続かない、子どものいる人に嫉妬する…普通の反応!
流死産は、大切な我が子との死別です。私たちが愛する人やものを失った後に経験する悲しみのプロセスのことを「悲嘆反応」といい、これは異常なことではないとされています。
悲しみに対処するための大切なメカニズムであり、病気ではないことを知っておきましょう。
この「悲嘆反応」は、単に「悲しい」と感じることだけではありません。ショックや怒り、抑うつといったさまざまな感情の反応も「悲しみ」の表れですし、頭痛や胃腸の調子を崩すなどの身体的な反応が強く出る人もいます。
また「私がよくないことをしたから流産してしまったのだ」といった思考や認知など考え方への影響が出る人もいて、その表れ方は人によって異なり、どれもすべて大切なものを失った喪失に対する悲嘆反応なのです。




