不妊治療

基礎体温を測ると高温期が短い。黄体機能不全なのかも。妊娠できる?【不妊治療専門ドクターに質問!】

基礎体温を測ると高温期が短い。黄体機能不全なのかも。妊娠できる?【不妊治療専門ドクターに質問!】

後悔しないように不妊治療を進めるためには、体のことはもちろん、治療内容をきちんと理解することが重要です。そこで、山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生に不妊治療のことを教えてもらいました。

今回は、黄体機能不全について。

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【質問】黄体機能不全でも妊娠できる?

〈質問者データ〉
30歳/夫の年齢:40代
妊活歴:1年
既往歴:人工授精5回

高温期がいつも短いです。黄体機能不全なのかもしれません。人工授精にトライしていますが、5回とも妊娠には至っていません。どうしたらいいのでしょうか…。

【お答え】黄体ホルモンを補充する方法もありますが、まずはいい卵を育てるほうが大事です

排卵が起きたあとの卵胞は黄体という組織に変化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。

このホルモンには、卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きによって厚くなった子宮内膜を、受精卵が着床しやすい状態に整える役目があります。同時に基礎体温を上げる働きがあり、そのため排卵後は基礎体温が高温になります。

高温期は12日間程度は続くのが望ましいとされています。それよりも短い場合や、低温期と高温期の平均体温にあまり差がない場合は、黄体ホルモンが十分に分泌されていない可能性があります。この場合、受精卵が内膜に着床しにくかったり、たとえ着床しても妊娠を維持することがむずかしくなったりします。

黄体ホルモンレベルを上げるには?

黄体ホルモンのレベルを上げるためには、排卵前にクロミッドなどの排卵誘発剤を使う方法と、排卵後に薬で黄体を刺激する方法とがあります。

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排卵後の黄体ホルモンの分泌が弱いということは、そもそも卵の質がよくなかったためとも考えられ、一般不妊治療の段階では、排卵後にあわてるよりも、排卵前に適切に誘発剤を使用して、いい卵を育てることが重要なポイントだと思います。

ただ、高温期が短い方に、排卵後の黄体ホルモン補充の目的で、経口の合成黄体ホルモン剤が使用されることはもちろんあり、最近では、デュファストンという薬が多く使われるようになってきています。

なお、人工授精で妊娠する人の9割が6回目までに妊娠しているというデータがあり、通常人工授精は6回くらいまでが有効だといわれています。

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ご夫婦の意向として体外受精には進まないのであれば、妊娠率を上げるためにクロミッドなどを服用して、人工授精を試してみてもいいと思います。

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山下 正紀 ENA山下ウィメンズクリニック

1980年奈良県立医科大学を卒業し、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科医長に着任。86年オーストラリア・アデレード大学で体外受精の基礎から研鑚を積む。90年神戸中央市民病院に着任。産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。97年神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。これまでに約10,000 人の妊娠をサポート。著書『最新! 不妊治療ナビ』(主婦の友社)が好評。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。2026年5月より院名が「ENA山下ウィメンズクリニック」に変更となり新体制でスタート。 https://ena.hanabusaclinic.com/

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