1回に支払った額で一番多かったのは、採卵前の注射薬代250ドル(約34,000円)。
採卵のときも、移植のときもそれぞれ30ドル(約4,000円)。妊娠後の出生前診断は無料でした。結果的に、日本よりもかなり少ない金額で不妊治療ができ、これはうれしい驚きでした。
※関口さんの日本での不妊治療は、保険適用前です。

アメリカで使った自己注射(採卵時とホルモン補充周期の時に使った)の数々
子宮内膜の厚みは気にしない、がアメリカンStyle?
その一方で、保険の申請がおりてから次の周期がスタートできるため、申請がおりるまで、1周期(遅いときは2周期)お休みしなくてはならないんです。
ただでさえ1年に最大12回しかチャンスがないのに、トライできずにただ時間が過ぎていくことには焦りを感じました。
治療の流れは日米ほぼ同じなんですが、細かい点が違うんですね。
たとえば、日本だと多嚢胞性卵巣症候群の私は、ピルを飲んでリセットして新しい周期が始まりましたが、アメリカでは1~2ヶ月生理が来ていない状況でも、問題がなければそのままリスタートなんです。生理を起こして子宮をきれいにしてから始めるものだと思っていたので、アメリカで「クロミッドを飲み始めて大丈夫だから」と言われて衝撃でしたね。
それから、移植の際「子宮内膜の厚み」はあまり気にしていないようでした。エコーのモニターを見ながら、私が「内膜薄いですよね」と言うと、ドクターは「そう?」という感じ。エコーで厚みを計測する時、あえて少し厚めに測ってくれたりして(笑)。
アメリカ人は、ポジティブ思考な方が多く、気持ちを前向きにしてくれました。

生後1ヶ月で撮影したバースデーフォト

双子の泣き声がすごすぎて、アップルウォッチに警告メッセージが…!
わたしの30代は不妊治療一色でした
不妊治療を終えて思うこと。それは「私の30代は不妊治療一色だった」ということ。
時間さえあればネットで検索をし、落ち込んだり、不安になったり…。英語の勉強や運動などもっと自分磨きをしたいと思うものの、気力が湧いてきませんでした。
今ふり返ってみると、不妊治療を頑張りながら、「もっと好きなこともしておけばよかった」という後悔があります。不妊治療の努力は必ずしも結果と比例しませんから、努力すれば結果がついてくる何かにとり組んでおけばよかったなと思います。
その一方で、不妊治療を経験したことで、命の誕生がいかに奇跡かを実感することができました。異国での双子の子育ては、とてもとても大変ですが、苦労して授かったぶん、どんなに大変でも愛情たっぷりに育てられる自信があります。
そして自分が経験したことを発信することで、世の中の不妊治療に対する理解が少しでもよい方向に変わるといいなとも思っています。
日本でも不妊治療が保険適用されるようになりましたが、体外受精には回数制限がありますよね。私の場合は、移植8回目で妊娠しました。移植まで至らなかったキャンセル周期2回も含めると10回目での妊娠です。
もし日本にいたら、保険適用の回数の上限にとっくに達していたことになります。私のような人も少なくないはずです。日本でも体外受精の回数制限がなくなるといいなと思っています。

1カ月健診へ行ったときの写真です
車がないので、タクシーにチャイルドシートを2個のせるだけでめちゃくちゃ疲れます
●関口奈美さんの治療ヒストリー ざっくりふり返り
31歳
自然周期の体外受精で有名なAクリニックを受診
32歳
B産婦人科で不妊治療を始める。ピルをやめて、タイミング法からスタート
33歳
Cクリニックへ転院。タイミング法にて妊娠するが稽留(けいりゅう)流産に
34歳
人工授精にトライ
Dクリニックへ転院し、体外受精で3回移植するが陰性
Cクリニックへ戻り、タイミング法にステップダウン
35歳
Aクリニックで着床前診断の話を聞く
Dクリニックへ戻るが、2回連続移植キャンセルに
Cクリニックへ戻り、タイミング法にステップダウン
渡米。マサチューセッツ州の病院で体外受精開始
36歳
5回目の移植で妊娠




