“卵子も老化する”ことを考えると、いつか妊娠を希望するなら知っておきたい「卵子凍結」。以前より耳にするようになったけれど実はよく知らない、という人も多いのではないでしょうか?そこで、卵子凍結の基本から、詳しく聞いてみたかったことまで、浅田レディースクリニック理事長の浅田先生に伺いました。
連載の第4回目は、卵子凍結に関するさまざまな疑問について尋ねてみました。
連載第1回目から読む→卵子凍結のメリット・デメリットは? 知っておきたい基礎知識【専門医監修】
Q1:ピルを服用していても、採卵はできますか?
A.ピルは一時的に中止して2~3ヶ月後に採卵します
卵巣に保存されている原始卵胞は、排卵されるおよそ6ヶ月前から発育し始めます。そのうち後半の3ヶ月間は、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の影響を受けて発育していきます。
そのときにピルが効きすぎると、卵胞の成長に影響する可能性があるので、服用している場合はピルを中止し、2~3ヶ月後に採卵します。
Q2:生理不順の場合、採卵に影響はありますか?
A.月経不順の原因によっては影響があります
当クリニックでは、初診時にホルモン負荷テスト(LH-RHテスト)を行います。このテストを行うことで、月経不順の原因がホルモン分泌にあるかどうかがわかります。
採卵する前に行う卵巣刺激には「GnRHアゴニスト点鼻薬」を使いますが、ホルモン分泌に異常がある場合は点鼻薬の効果に影響するので、2ヶ月ほど生理周期の様子を見て、3ヶ月目に採卵するというスケジュールになります。
Q3:卵子を凍結して、変質しないのですか? 生まれてくる子に障害など出ませんか?
A.融解時に95%は生存し、変質もしません
冷凍した野菜や肉などの食物を解凍する場合、うまく解凍できないことがありますね。その原因は、冷凍する際に細胞の中の水分が膨張して細胞膜が壊れてしまうことです。
体外受精における卵子の凍結も、以前は「スローフリージング」といって、ゆっくり凍結させる方法だったため、融解したときの生存率が6割ほどしかありませんでした。現在は「ガラス化法」という方法で一瞬にして凍結させるためダメージが少なく、融解しても95%は生存しています。
また、食物は一度解凍したものは再凍結できませんが、卵子の場合はガラス化法で凍結するので凍結・融解を2~3回くり返しても変質することはありません。現在のところ、生まれてくる子どもの障害も報告されていません。
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