俳優の仁科克基さんは、30代前半のときに「精液中に精子がいない」という衝撃の事実を知り、思いがけず、「男性不妊」の現実と向き合うことになりました。その後、後に妻となる女性と出会ったことで、男性不妊に対する恐怖や不安を乗り越えて手術に挑みます。
無精子症が判明したきっかけから手術の決断、そして信頼できるクリニックとの出会いまで――。全3回に渡るインタビュー前編では、父になるまでの第一歩を語っていただきます。
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「いつか」のために精子凍結をしておこう
「精子がない!」その衝撃的な事実に気づいたのは、今の妻と出会う前。前妻と離婚して少し経ったころのことでした。
離婚後も「いつかは父親になりたい」という気持ちはずっと胸の中にあり、父である松方(弘樹)さんが40歳のときの子どもである僕にとって、「40歳までには父親になれたら」という希望がどこかにあったんですよね。
当時は再婚の予定もなかったけれど、いつかのために今できることをしておこう。そう考えたときに、「これだ!」と思ったのが精子凍結でした。
「40歳ってそこそこオジサンだし、若いうちの精子を凍結しておけるならそのほうがいいよね」と、軽い気持ちで訪れたクリニック。そこで思いがけない事実を突きつけられたのです。
精液中に精子がひとつもいない――。
僕は、閉塞性無精子症でした。
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