体験談

〈仁科克基さんの男性妊活〉無精子症が判明!妻と母に背中を押されて手術を決意【前編】

仁科克基

思いがけない「閉塞性無精子症」の診断

「閉塞性無精子症」(※)とは、精巣では精子がつくられているものの精管が詰まっているために外に出てこない状態のこと。医師からは「血液検査の男性ホルモンの値などから推測すると、おそらく精子はつくられている。手術をすれば、精子を取り出して凍結することはできるでしょう」と説明を受けました。

(※)無精子症には2種類あり、「閉塞性無精子症」は、精子の輸送路に問題があり体外に排出されないが精巣内では精子がつくられている状態。「非閉塞性無精子症」は、輸送路に明らかな問題はないが精巣内にも精子がいない状態。

「たぶん、精子はいる。でも。手術してみなければ、本当のところはわからない…」

閉塞性無精子症の場合、子どもを授かるには「Micro-TESE(マイクロテセ)/顕微鏡下精巣精子採取術」と呼ばれる手術を受け、精巣の中から精子を探す必要があります。医師からMicro-TESEの説明を聞けば聞くほど、恐怖心のほうが大きくなっていきました。

睾丸は、男性にとって“急所中の急所”。そこを切るなんて、想像しただけでも恐ろしい…!でも、本当に精子がいるのかどうか確かめたいし、できれば凍結しておきたい。でもそう思う反面、手術は怖い。心が揺らいで、決断できないままに月日が過ぎていきました。

妻の言葉に背中を押されて、手術を決意

そんな恐怖心を抱く僕が手術に踏み切ったのは、妻と結婚する前の2022年5月のこと。当時、交際していた彼女には、

「閉塞性無精子症と診断されたこと」
「手術をしても、精子が見つからないかもしれないこと」
「結婚しても、子どもを持てない可能性もあること」

すべてを話していました。それでも彼女は、僕と人生を共にしたいと言ってくれました。そして、「精子がいなくてもかまわない。でも手術は受けてみたほうがいいと思う」と僕の背中を押してくれたのです。「怖いし、痛いと思うけれど、やってみようよ」と。

その言葉で僕の気持ちは決まりました。最初に閉塞性無精子症の診断をしてくれた先生に相談し、Micro-TESE手術から顕微授精まで一貫して治療できる不妊治療専門クリニックを紹介してもらうことに。

仁科克基
交際当時の写真。彼女が背中を押してくれたから今があります。

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