治療の先に訪れた“奇跡”
治療中は、妻の気持ちがアップダウンして、体がしんどそうなこともありました。人によって感じ方や症状はさまざまだと思いますが、妻は「生理前のようにイライラしたり、急に落ち込んだりしてしまう」という状態だったそう。
僕は、妻にばかり負担をかけるのは申し訳なかったし、彼女に無理をしてほしくないというのは、治療スタート時にも決めていたこと。治療のお休み期間を設けてリフレッシュしながら、妻の体調を見つつゆるゆると採卵を続けていきました。
初めての移植にチャレンジしたのは、治療スタートから1年3カ月後となる2024年3月。幸運なことに1回目の移植で無事に着床し、2週間後には待ち望んだ「妊娠判定」が出ました。
妊娠がわかったときは、妻にも先生にも感謝の気持ちでいっぱいで、赤ちゃんがおなかにきてくれたのは「奇跡」だと心の底から思いました。
ちなみに、長男の胎児ネームは「奇跡」。おなかに向かってずっと「奇跡くん」って呼びかけていて、その名前を呼ぶたびに、いろいろな奇跡が重なってこの子に会えるんだという喜びが込み上げていたことを思い出します。
こうして、数々の不安や痛みも乗り越えて、2024年11月に長男が誕生。奇跡くんと呼んでいたこの子の存在は、僕に大きな幸せと感謝と、そして、あきらめなければ道は開けることを教えてくれました。

妊娠中の妻と僕。素敵なマタニティフォトも撮ってもらいました。
続きを読む>>男性不妊を隠さずオープンに。“奇跡の経験”を伝えていきたい【後編】
取材・文/浦上藍子 画像提供/仁科克基さん
PROFILE●仁科克基(にしな・まさき)さん
1982年京都府生まれ。俳優、タレント、日本舞踊家。10歳のころよりドラマ、映画、舞台などで活躍。バラエティ番組での飾らないトークも人気に。21年にはYouTubeチャンネル「にしなまさきチャンネル」を開設。22年に元タレントで歯科衛生士の西原愛夏さんと結婚。不妊治療を経て、24年11月18日に第1子となる男の子が誕生。Instagram▶nishina.masaki
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