基礎知識

女性の体内に何㎝?鶏卵、うずら卵、握りこぶし…赤ちゃんを授かり育む〈子宮・卵巣〉大きさ知ってる?

子宮卵巣

赤ちゃんを授かるために大切な役割を果たしている子宮。でも、自分の体内にあるのに、ふだんは気にしたことがないという人がほとんどではないでしょうか。妊娠に近づくためにも、まずは子宮について知っておきましょう。

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赤ちゃんを育む子宮のこと、どれくらい知ってる?

妊娠すると赤ちゃん(胎児)の成長とともに大きくなる子宮。でも、妊娠していないときの子宮は縦7~9㎝ぐらい、横4㎝ぐらいと、鶏卵や握りこぶしほどの大きさなのです。月経時に下腹部痛が起こることもあって、子宮はおなか側にあると思っている人が多いですが、実は背中側に向かって後傾した状態になっています。

また、卵巣の大きさは縦2~3㎝ぐらいで、うずらの卵ほどのサイズ。そこから卵子が排卵されて、卵管の端で精子と出合い、受精して細い卵管を通って子宮に着床するのです。

受精卵が着床する子宮内膜って、どんなもの?

子宮の内側を覆っていて、受精卵が着床する場所が子宮内膜です。排卵直前の子宮内膜は、縦が約3㎝、横は約1㎝。胚移植直前の子宮内膜の体積は、約2.75㎤。かなり小さいことがわかります。

子宮内膜は皮膚や筋肉ではなく、口の中と同じような「粘膜」といわれる組織です。粘膜は粘液で湿った状態に保たれている膜で、子宮内膜からも分泌物が出ています。

この分泌液には、精子が卵管へ移動するのを助けたり、受精卵が卵管から子宮内へと移動するのを助けたりする役割のほか、子宮内の感染や炎症を抑えたり、受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整える役割もあります。

子宮内膜は月経サイクルとともに変化する

女性の体は女性ホルモンの働きによってコントロールされ、それによって排卵や月経が起こります。月経サイクルは次のようにくり返し、子宮内膜もそれにともなって変化します。

卵胞期
卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増え、受精卵の着床に備えて子宮内膜が次第に厚くなっていきます。

排卵期
卵胞ホルモンの分泌量がMAXになり、子宮内膜もさらに厚くなります。

黄体期
排卵後の卵胞が変化した黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、厚くなった子宮内膜をふかふかの状態に保って着床しやすくします。

月経期
受精卵が着床しなかった場合は厚くなった子宮内膜がはがれ落ち、月経血となって腟から排出されます。

受精卵の着床には“子宮内膜の厚さ”が大切!

子宮内膜の厚さは、超音波検査をすることで確認できます。月経直後の子宮内膜の厚さは約3㎜、排卵直前には約10㎜まで厚くなりますが、排卵後に黄体から黄体ホルモンが分泌されると、少しだけ薄くなります。

ただし、子宮内膜は毎回同じ厚さになるわけではなく、同じ人でも周期が異なると子宮内膜の厚さが変わることもあります。

受精卵が子宮内膜に着床するには、黄体期に子宮内膜の厚さが8㎜以上あるのが理想です。それより薄くても着床することはありますが、7㎜未満だと妊娠率が下がるといわれています。

子宮内膜がふかふかにならないのはなぜ?

卵子

子宮内膜が厚くならない理由には、①子宮内膜そのものの機能異常、②子宮への血流不足、③卵胞ホルモンの分泌量が少ないなどが考えられます。

①子宮内膜そのものの機能異常は、流産や子宮筋腫などの手術を受けたことがある、前回の出産で胎盤がなかなかはがれなかった、炎症などで子宮内膜に癒着が起こっているなどが原因となって起こります。

②子宮への血流不足は、骨盤内の動脈とつながっている子宮の動脈の血流が悪いことが原因です。血流が悪いと、酸素や栄養が運ばれにくくなります。

③卵胞ホルモンの分泌量が少ない場合は、本来、子宮内膜が厚くなっていくはずの卵胞期に子宮内膜が厚くなることができません。

また、卵胞ホルモンが分泌されるには、いくつかのステップがあります。まず脳の視床下部から性腺刺激ホルモン(GnRH)が分泌されると、脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されて卵巣で卵胞が育っていきます。卵胞が成熟するとそこから卵胞ホルモンが分泌されて子宮内膜が厚くなっていきます。

つまり、最初に視床下部から性腺刺激ホルモンがきちんと分泌されないと、卵胞ホルモンもじゅうぶんに分泌されません。

視床下部はストレスに敏感なため、ストレスがかかると卵胞ホルモンの分泌に影響することがあるので、できるだけストレスをためないようにすることも、子宮内膜をふかふかにするために大事なことです。

取材・文/荒木晶子

*あかほしWebの記事を再編集しています

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【理事長】 吉田 淳 木場公園クリニック

木場公園クリニック理事長。1986年愛媛大学医学部卒業。日本では数少ない女性と男性両方の不妊症の診察・治療ができる生殖(リプロダクション)専門医。1999年、木場公園クリニックをオープン。2019年には駐車場から一人目不妊治療と二人目不妊治療をセパレートした「つくば木場公園クリニック」を開設。

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