基礎知識

有名人も公表した「チョコレート嚢胞(のうほう)」をドクター解説!妊娠こそが最大の治療ってどういうこと?

有名人も公表した「チョコレート嚢胞(のうほう)」をドクター解説!妊娠こそが最大の治療ってどういうこと?

赤ちゃんを希望する年齢が高くなっていることもあり、不妊に悩む夫婦は増加傾向にあります。しかし、不妊治療には時間的なリミットがあります。
後悔しない判断をするためには、まず自分たちの置かれている状況をよく知ることが大切です。体のことはもちろん、治療内容をきちんと理解するために、山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生が「体の不安と気がかり」に関する疑問に回答!

今回は、先日タレントの小倉優子さんも治療していることを公表した「チョコレート嚢胞」について解説してもらいます。

関連記事:【安田美沙子さんインタビュー】20代からつきあい続けた子宮内膜症

右卵巣にチョコレート嚢胞(のうほう)があります
腹腔鏡手術で切除したほうがいい?

●質問者データ
30歳/夫の年齢40代/妊活歴1年半/既往歴:チョコレート嚢胞

右卵巣にチョコレート嚢胞があると診断されました。腹腔鏡手術で切除したほうがいいの?

【ドクター解説】妊娠こそが子宮内膜症の最大の治療

チョコレート嚢胞は卵巣の内部にできた子宮内膜症です。チョコレート嚢腫と呼ばれることもあります。

●子宮内膜症
卵巣や卵管など、子宮以外の場所に子宮内膜が増殖したもの。出血をくり返すことで周囲と癒着し、かたくなることもある。

●チョコレート嚢胞
卵巣の中に子宮内膜が増殖し、病巣が袋(嚢胞)をつくって、その中に古い血液がたまった状態。子宮内膜症にかかっている人の20~30%に見られる。たまった古い内膜や血液がドロッとしたチョコレートのように見えることからこの名前で呼ばれています。

チョコレート嚢胞のおもな症状は、月経痛が年齢とともに強くなってくることで、月経時以外でも下腹部痛や腰痛、骨盤痛などを感じることがあります。

チョコレート嚢胞によって卵巣が腫れると、卵巣機能が損なわれて排卵が起こりにくくなり、また癒着が卵管に及ぶと、卵管が詰まって精子や受精卵が通れなくなります。

チョコレート嚢胞は手術で切除することで、妊娠率が向上するとは限りません。近年は、手術によって卵の数が減ってしまうなどのリスクがあるので、できるだけ早く妊娠をめざすことが望ましいと考えられるようになっています。

体外受精を選択することに抵抗がないなら、手術をせずに体外受精に進むのが、妊娠の可能性は最も高いといえます。

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