赤ちゃん・育児, 遊び・絵本・おもちゃ

「絵本を楽しむ=主人公の心をもらうという営み。多様性を育み、生きる強さを与えてくれる」翻訳家こみやゆうさん

「絵本を楽しむ=主人公の心をもらうという営み。多様性を育み、生きる強さを与えてくれる」翻訳家こみやゆうさん

親子の信頼度がその後の「絵本好き」につながる

そもそも文学とは、人間の内界や外界を表現する芸術作品で、読むほどに心が豊かになっていくもの。ただし、それには「ストーリーを理解する」ことが必要不可欠になってきます。

それができるようになるのは、だいたい2歳半ごろから。このころになると、朝起きてごはんを食べ、保育園に行って、帰ってきたら、お風呂に入ってねんねする・・・という1日の生活リズムが自分でも把握できるようになります。

そうすると、絵本にも同じような生活シーンが出てきた場合に、なんとなく次の展開や流れが予想できるようになり、物語の主人公になりきって、絵本を楽しむことができるようになるんです。

ですから、早くから赤ちゃんに絵本を与えることが大事なのではなく、まずは実体験としての五感による経験のほうが大切だということです。さらに人と人(いわば親子)の信頼関係の構築は、五感の共有が密接に関わっていると、脳科学的にも証明されています。

赤ちゃん絵本を読むということは、五感を育むひとつの手段だと考え、それ以外の方法でも、五感による喜びを赤ちゃんと共有し、そのあとに「絵本」へとステップアップしていく、というのが理想的だと思っています。

こみやゆう

長男のはじめての絵本は『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』(福音館書店)。あえて文字は読まず「ぽっぽがいるね」「ちょっと木がこわいね」と絵を見てしゃべるだけ。それでも息子は大満足のようすでした。

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