両親に伝え、気持ちを整理
「二人の問題だから、二人で仲良く生きていけばいいじゃない」
夫の両親はそう言ってくれました。
いろいろ心配してくれて言いたいこともあったと思いますが、私たちがいやな思いをしないように気を遣い、遠くから見守ってくれていた両親でした。
北海道に帰って、直接会って話をしたことで、子どものことにひと区切りがつき、戻ってから仕事を始めました。結婚前に就いていた介護福祉士の仕事を週2~3回。職場の人に最初は「子どもは?」と聞かれたけれど、不妊治療をして授からなかったことを話しました。
子どものことは聞かれたら隠さずに言います。話したほうがラクだし、悪いことをしているわけではないので。働き始めて、少しずつ気持ちは上向きになっていきました。
結婚当初は、子どもができるかもと思っていたので、夫がずっとバイクに乗りたいと言っていたのですが、やんわりと断っていました。でも、今後のことを話しているうちにバイクも悪くないと思い、購入を決意。夫は私が落ち込んで家にこもりがちだった様子を見て、外に連れ出したいと思っていたようです。それから、休日にバイクで出かけるようになりました。

ケガをきっかけに「子供のいない女性の会」へ参加
そんなある日、二人でバイクに乗っていたら突然、右折の車が突っ込んできたのです。
私は衝撃で5m前方に飛び、肋骨と恥骨、腰の骨が折れました。夫は右ひじの脱臼骨折と靭帯断裂。二人とも入院して、退院後はリハビリ生活。せっかく仕事を始めたのに、ケガでやめなきゃならない。かなり気持ちがやさぐれました。
まだケガで体が思うように動けない頃でしたが、ネットで「子どものいない女性の会」が開催されることを知りました。日程は1カ月後。事故に遭って間もないけれど、回復したら行けるかな、もし無理だったらキャンセルしよう、とにかく何か楽しみや目標が欲しいと参加の申し込みをしました。
1カ月後、まだ完治はしていなかったけれど、なんとか参加することができました。会の中で子どもをあきらめた経緯などを話したのですが、当時の気持ちがよみがえってしまったようで、帰りにずーんとまた落ち込んでしまって…。バイク事故が衝撃的すぎて、子どもがいなくてつらかったことを忘れていた部分があったのに、なんだか引き戻されたようで沈んでしまいました。
そのときは自分のことを話すのが精一杯で、ほかの参加者の話が入ってこないというか、周りの話を聞ける余裕がありませんでした。
家に帰ってきて、気持ちが沈むのは思いがちゃんと浄化しきれていないからだと感じて、3カ月後に再び参加。今度は周りの話も聞けました。自分がつらかったときは、自分だけがつらいと思っていたけれど、私だけではないんだと気づきました。事情が異なるそれぞれの話を聞いていくと、いろいろな考え方があることを知り、何度か会に参加するうちに冷静に聞けるようになりました。
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