体験談

生理不順が続き、26歳で「早発閉経の疑い」と診断されるまで|気象予報士・千種ゆり子さん【前編】

千種ゆり子さん

20代前半から生理不順に悩み、26歳のときに「早発閉経」と診断された、千種ゆり子さん。気象キャスターとして仕事に打ち込む一方で、20代は「子どもを持つ未来を諦めたくない」と模索を続けた時期でもあったといいます。

この春、ご自身の経験を起点に、野本梢さんが脚本・監督を務め、エグゼクティブプロデューサーに稲村久美子さんを迎え制作した映画『藍反射(らんはんしゃ)』の公開を控える千種さんに、予期せぬ診断を受けるまでの経緯について伺いました。

関連記事→早発閉経が判明…。体外受精どうなる!?/不妊治療記ロード・オブ・ザ・ベビー#8

20代前半から続いた生理不順

千種さんが初めて産婦人科の門を叩いたのは、21歳のとき。生理周期が14日と短くなったことがきっかけでした。

「産婦人科を受診すること自体には、抵抗はありませんでした。むしろ、家族や友人よりも気恥ずかしさを感じずに相談できると思っていたので、受診自体は早かったんですよね。ただ、このときは明確な原因がわからなくて。医師からは“経過観察”と言われました」

“経過観察”という言葉を聞いて、千種さんは「よかった、大丈夫なんだ」とホッとしたと振り返ります。

「緊急性はないんだと安心してしまって、それ以上、別の病院にかかってみようとか、原因を追求しようという発想にはならなかったんです」

「すぐには妊娠を希望しない」ことが分かれ道に

しかし、産婦人科を受診してから3年後、生理が3カ月も止まり、再び病院を受診することに。診察では、医師からまず「すぐにお子さんを希望しますか?」という質問を受けたそうです。

「あとになって知ったことですが、この質問は、診療ガイドラインに沿ったもの。子どもを希望するならば、不妊スクリーニング検査を行って、ホルモン値などをチェックしていくんです。

でも、私は当時24歳で未婚。子どもの予定がないことを伝えると、ホルモン剤で周期を整えながら様子を見ることになりました。いわゆる、カウフマン療法です」

カウフマン療法とは、女性ホルモンを周期的に投与し、人工的に生理周期をつくる治療法のこと。ピルやホルモン剤をやめると「消退出血」と言われる、生理のような出血が起こりますが、それは自然な排卵に伴う生理ではありません。そのため、排卵が起きているかどうかは、この治療だけではわかりません。

「今思えば、あのとき、女性ホルモンやAMH値(※)をきちんと調べておくべきでした。でも、当時は気象予報士の試験勉強に転職にと、自分にとって大きなチャレンジをしていた時期。ストレスやプレッシャーも自覚していたので、生理が止まったのもその影響だろうと考えていて…」

(※)AMH(アンチ・ミューラリアン・ホルモン)は卵巣に残っている卵子の推定数で、数値が低いことは不妊原因にはならないといわれています。

20代半ばの千種さんにとって、この不調が、将来の不妊につながる可能性もあるなんて、思いもよらないことでした。

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