体験談

「本当はキャリアより治療を優先したかった」早発閉経と向き合った4年間の葛藤|気象予報士・千種ゆり子さん【中編】

千種ゆり子さん

20代前半から生理不順に悩み、26歳のときに「早発閉経」と診断された、千種ゆり子さん。突然の診断に戸惑いながらも、「子どもを持つ未来を諦めたくない」という思いを胸に本格的な治療に踏み出しました。

想像もしていなかった「早発閉経」とどう向き合い、どのような治療を続けてきたのか。治療の日々を振り返ります。

前編インタビューを読む>>生理不順が続き、26歳で「早発閉経の疑い」と診断されるまで|気象予報士・千種ゆり子さん【前編】

採卵にたどり着けない現実

20代前半から生理不順に悩みながらも、なかなか原因に辿り着くことができなかった千種さん。「早発閉経の疑い」と診断を受けたのは、2015年3月、千種さんが26歳のときでした。

関連記事→早発卵巣不全(早発閉経)って?妊娠できるの?第一人者の石塚文平先生に聞いてみた!【産婦人科医監修】

「診断をしてくれた青森のクリニックでは、より早発閉経の症例が多い東京の病院への転院をすすめられました。そこで28歳のときに東京に戻り、卵子凍結をめざしての治療をスタートしました」

排卵誘発剤の飲み薬や自己注射を使って卵胞を大きく育て、採卵することができれば、将来の妊娠にむけて凍結保存をします。

卵子凍結は、受精卵凍結に比べて融解時の生存率が低いことや、受精率が下がるリスクを伴います。しかし、千種さんにとっての最大の壁は、「そもそも採卵までたどり着けるか」という過酷な現実でした。

「卵子の数が少ないとはいえ、まだ20代後半。卵子の質は問題ないはずなので、一刻も早く採卵できるようにと、毎回祈るような思いでした。

当時は結婚もしていなかったし、職場にも知らせずに治療を行っていたので、1人で焦る日々。周囲は夫婦で頑張っているなか、私は独身のまま通院し、自己注射を繰り返して…。孤独感にさいなまれ、殻に閉じこもっていくような感覚もありました」

千種ゆり子さん
治療で使っていた自己注射の一部。ひとり孤独に打っていました。

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