人生をともに歩むパートナーとの出会い
治療を終えたあと、千種さんの人生には大きな出会いが訪れます。幼稚園時代の幼馴染との結婚です。
「彼から告白されたときに、早発閉経のことも伝えました」
千種さんの決意を込めた言葉に、彼は当たり前のことのようにこう答えたといいます。
「子どもが欲しくてつき合うわけじゃないよ」
そして、その思いは結婚を決めるときにも変わりませんでした。
「私自身はずっと子どもが欲しいと思っていたので、世の男性も同じ気持ちだろうと思い込んでいたんですよね。だから、子どもが産めないかもしれない自分、産めなくなった自分は、受け入れてもらえないんじゃないかと思っていた。でも、全然そんなことなかったんです」
子どもを産めるかどうかが、女性としての価値を決めるわけではない――パートナーとの出会いは、思い込みを少しずつほどいていく時間でもありました。
こうして、千種さんはひとりで抱え込んでいた未来を、「ふたりで考えていく未来」へと捉え直していったのです。

幼稚園の入園式。隣にいるのが後に夫となる男の子です。
次回は、早発閉経を公表するまでの思いや、映画『藍反射』に込めたメッセージについて伺います。
続きを読む>>映画『藍反射』に込めた思い「自分の体を後回しにしないでほしい」|気象予報士・千種ゆり子さん【後編】
PROFILE●千種ゆり子(ちくさ・ゆりこ)さん
映画『藍反射』企画・プロデューサー。気象予報士として、2014年から22年まで、NHK青森やテレビ朝日「スーパーJチャンネル」(土日)、TBS「THE TIME,」にレギュラー出演。26歳の時に早発閉経と診断された経験から、野本梢監督・稲村久美子エグゼクティブプロデューサーと共に「生理や不妊、妊娠などの身体に関する悩みを、共感・理解しあえる普遍的な物語に」と映画企画を始動。想いに賛同してくれたキャストやスタッフと共に制作した映画『藍反射』が2026年3月6日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開。映画『藍反射』HP▶https://ranhansha-movie.com/
取材・文/浦上藍子 画像提供/千種ゆり子さん
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