「質のよい卵子」とは?
質のよい卵子としては、次の2つが挙げられます。
①妊娠する確率が高い卵子
卵子のもとになる原始卵胞は生まれる前から卵巣にあり、女性と同じように年齢を重ねていくため、加齢によって染色体異常が起こりやすくなります。染色体異常は着床の障害や流産の原因になりますが、卵子に染色体異常があるかどうかは受精前の検査ではわかりません。
一般的に自然妊娠か体外受精かにかかわらず、流産率は15~20%といわれ、44歳以上になると50%以上になります。また、日本産科婦人科学会の「2021年 体外受精・胚移植等の臨床実施成績」によると、体外受精における流産率は、30歳ごろまでは15%程度、35歳ごろまでは20%程度で、それ以降は年齢とともに上昇していきます。
こうしたことから、染色体異常によって妊娠しにくくなることを防ぐ最大の対策の一つは、「できるだけ年齢が若いうちに妊娠すること」だともいえます。
対策のもう一つは、体外受精を行う場合には、できるだけ卵子を多く採卵することです。たくさんの卵子をとる中にはもちろん染色体異常のある卵子も含まれていますが、正常な染色体を持つ卵子も採卵数に比例して多くとれるので、それだけ妊娠する確率が上がります。
②胚盤胞まで育つ卵子
胚盤胞とは、受精後に分裂をくり返した5日目ごろの着床直前の胚のことをいいます。胚盤胞は、一般的に「Gardner分類」という方法で成長段階を判断し、胎児になる部分(内細胞塊)と胎盤になる部分(栄養外胚葉)のグレードを評価します。
成長段階には1~6までの段階があり、内細胞塊と栄養外胚葉はA、B、Cの3段階で評価されます。胚のグレードは、成長段階とそれぞれの評価を組み合わせて「4AB」「3BB」などと表します。一般的にグレードが高い(A)ほど妊娠率が高くなりますが、どのグレード以上を移植するかはクリニックによって考えが異なります。
受精卵が胚盤胞まで育つようにするためには、生活習慣を整える、栄養をしっかりとる、血流を改善するなどの対策を行って、質のよい卵子に成熟することが望まれます。つまり、健康な体をつくることがよい卵子をつくり、妊娠する力を上げることにつながるのです。
続きを読む>>太りすぎ、やせすぎもNG?よい卵子を育てる生活習慣【不妊治療専門ドクター監修】
取材・文/荒木晶子
*妊活メディア『赤ちゃんが欲しい(あかほし)』の記事を再編集しています。
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