精神安定のための、あえての人工授精
ようやくhCGの値が下がり、治療を再開できたのは3周期スキップしたあとのこと。そこで保存していた胚の移植を行い、判定は陽性で、順調に心拍まで確認することができました。ところが、次の健診で再び赤ちゃんの成長が止まっていることがわかったのです。二度目の稽留流産でした。
そして、またも、hCGが下がるのを待つだけの空白期間が始まります。
年齢も39歳になり、焦る気持ちは強くなるばかり。1人目のときは、移植がうまくいかなくても「次にできることはなんだろう?」と前を向くことができました。でも、このときは年齢を重ねることへの焦りが加わって、ジリジリするようなもどかしさを感じました。
「ただ待つ」という苦行に、どうしても耐えられない! そんな思いに突き動かされ、hCGが下がるのを待つ期間に人工授精にチャレンジしたことも。医師から、「hCGが下がり切っていなくても、人工授精ならできます」という提案があったからです。
正直なところ、結果を強く期待していたわけではありません。それよりも「何かをしていたい」「一歩でも前進したい」という一心でした。
結果は、やはり陰性。得られたのは「私の場合は人工授精では無理なんだな」と改めて確認できたことだけでしたが、それでも当時の私にとっては、そのプロセス自体が大きな意味を持っていたのかな。「ちゃんと前に進んでいる」という実感が、私の精神安定剤になっていたのだと思います。
二人目妊活は、当初の予想に反して大苦戦。治療の再開から1年半が過ぎ、保険診療のリミットも迫ってきました。次回は、医師も苦渋の決断だった「2個胚移植」と、その先に待っていた双子妊娠についてお話します。
続きを読む>>巡り合わせがつないだ「2個胚移植」「双子妊娠」に奇跡を感じた〈アナウンサー・坐間妙子さんの妊活〉
PROFILE●坐間妙子(ざま・たえこ)さん
1985年、群馬県前橋市生まれ。アナウンサー、気象予報士、防災士。テレビやラジオで活躍するかたわら、後進の育成にも力を注ぐ。2018年に結婚し、22年5月に長女を出産。25年10月に双子を出産。Instagram▶@taeko_zama
取材・文/浦上藍子 画像提供/坐間妙子さん
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